NPO法人とは、「営利を目的とせず社会貢献をする団体」を指し、正式名称は「特定非営利活動法人」です。
NPOとは「Non-Profit Organization」の略称で、ボランティア活動など社会貢献のために活動しています。
NPO法人が取り組む事業としては、ボランティアをはじめ、環境保全や子供の健全育成など社会貢献につながる幅広いものが実施されています。
その中で、NPO法人による融資はあるのでしょうか。
もともと融資は利潤を求めて行われる経済活動であるため、NPO法人の理念とは適合しないと考えられるかもしれません。
しかし、負担を最小限に抑えたNPO法人の融資制度は、お金を借りるのが難しい個人や団体に広く利用されています。
今回は、NPO法人が実施している融資制度について解説をします。
この記事でわかること
- NPOバンクと呼ばれるNPO法人が融資を実施している
- NPOバンクは出資者に対して一定倍の融資を提供する
- 融資実行の判断は社会性も基準に含められる
- 出資者にとって意義のある資金預け先として理解されている
- NPOバンクは財源や人手の面で課題も多い
NPO法人が実施する融資制度について理解し、その意義に賛同できる場合は利用を検討してみてはいかがでしょうか。
融資を実施するNPO法人はNPOバンクと呼ばれる
NPO法人のうち、融資のサービスを実施する団体はNPOバンクと呼ばれます。
NPOバンクは公式の名称ではありませんが、2002年に設立した北海道NPOバンクという名称を用いたのがきっかけで、次第に普及していったと考えられています。
NPOバンクの特徴について、主なものを以下に4項目紹介します。
- 出資先は金融機関から融資が受けられない個人及び団体である場合が多い
- 法的には貸金業者に該当する
- 融資金は市民からの出資であるケースが多い
- 市民バンクや各種ファンドとは異なるもの
出資先は金融機関から融資が受けられない個人及び団体
NPOバンクが出資する相手は、銀行や信用金庫などの金融機関から融資が受けられない個人や団体が多いです。
NPOバンクが出資する相手としては、単にお金を必要としている個人や法人などではありません。
融資金を用いてどのような活動をするのかを審査の基準にしており、どれだけ社会性があるかを確認します。
一般的な金融機関は融資を実行する前の審査において、収入の安定性などを確認して返済能力の有無を最重視します。
一方、NPOバンクは返済能力の是非も確認するものの、最重視する項目ではありません。
このため、社会性の高い活動を志すものの、一般的な金融機関では融資を受けられない相手をNPOバンクは支援しています。
法的には貸金業者に該当する
NPOバンクは、法的には貸金業者に該当します。
バンクという名称から、銀行と同じ分類に考えられそうですが、法的には消費者金融と同等の扱いとなります。
銀行ではないため、出資者に対して預金口座を用意できません。
出資者から受領した資金に対しては、元本保証を行っておらず、また配当を提供するNPOバンクも現状では存在しません。
NPOバンクは自身の団体における財源が少なく、経営自体は楽ではないため、人件費や事務所に要する諸経費を事業収入で賄うのは困難です。
このため、NPOバンクの運営は趣旨に賛同するボランティアや母体組織のスタッフ及びその家族により実施されるケースが多いです。
融資金は市民からの出資であるケースが多い
NPOバンクが融資をする際の原資となる財源は、市民などからの出資であるケースが多いです。
NPOバンクにより細部に違いはあるものの、一般的には出資者を会員として取り扱う規則を設けている団体が多いです。
一般市民からの出資が主な財源となっていますが、一部のNPOバンクでは市区町村などの自治体から出資を募るケースもあります。
多くのNPOバンクは十分な財源確保が難しいため、NPO法人としての活動の趣旨をアピールし、財源が豊富な自治体に資金を求めるケースが増えてきました。
自治体側もNPOバンクに関心を寄せる傾向が増しており、マスコミなどでも取り上げられる機会が増えています。
市民バンクや各種ファンドとは異なるもの
NPOバンクは、市民バンクや各種ファンドと同じように認識される場合が多いのですが、性質が異なる団体です。
広義にはNPOバンクを市民バンクと称するケースがあるため、混同される場合もありますが、狭義には両者は違いがあります。
狭義の市民バンクは、1989年に株式会社プレスオールターナティブという一企業と永大信用組合が共同で運営を行った提携融資制度の名称です。
市民バンクの場合、実際に希望者への融資を行うのは信用組合の役割であり、提携経営企業のプレスオールターナティブは関与しません。
一方、NPOバンクの場合はNPO法人自体が融資を行う点が大きく異なります。
また、近年は社会的目的を持っているファンドが増えています。
ファンドの目的に賛同した人からの出資を募り、財源とする点はファンドもNPOバンクも同様であるため、混同されるケースが多いです。
しかし、両者は直接融資か間接融資かによる明確な違いがあります。
各種ファンドの場合は、ファンド自体が行う事業に出資する直接融資です。
一方、NPOバンクは各出資者から集めた資金を別の個人や団体に融資する間接融資の形式を採用しています。
NPOバンクは誰でも融資が受けられるわけではない
NPOバンクは、融資を希望する人の誰にでも融資を実行するわけではありません。
一般の金融機関では融資が受けられない個人や団体を融資の対象としているものの、融資を受けるには一定の要件を満たしている必要があります。
NPOバンクが実行する融資の特徴について、以下の3項目に焦点を絞って解説します。
- 出資者に対して一定倍の融資を実行
- 融資判断に社会性を審査する例もある
- 環境や福祉などの慈善事業に対して出資する例が多い
NPOバンクの融資について理解をする際は、団体としての趣旨を理解するのが必要不可欠です。
出資者に対して一定倍の融資を実行
NPOバンクは、出資者に対して一定倍の融資を実行するのが一般的です。
NPOバンクには、出資を行った会員限定で融資を実行する考え方があります。
出資した金額の10~20倍を限度として融資を実行する例が多いです。
このため、NPOバンクから融資を受けるためには、まず同団体に対して出資を行う必要があります。
一般的な金融機関が融資を行う目的は、利息収入などによる利潤追求がメインです。
一方、NPOバンクが融資を行う目的は、社会性のある事業への循環がメインです。
NPOバンクの趣旨に賛同する出資者に限定して融資を行う点が、大きな特徴といえるでしょう。
融資判断に社会性を審査する例もある
NPOバンクも、一般の金融機関と同様、融資実行前に独自の審査を行います。
その審査基準として、返済能力の有無についても検討するものの、融資金を用いて実行される事業の社会性も重視する傾向があります。
融資金を用いてどのような事業を展開する予定であるのか、繰り返し融資希望者との面談や現地視察などを行って検証するケースが多いです。
NPOバンクの融資実行の判断には、一般的な金融機関と比較して、さらに厳正性や先見性を見極める能力が求められます。
事業展開を行う代表者の資質や器量などの目利きも欠かせないため、人の本質を厳正に判断できる高度な能力が必要といえるでしょう。
環境や福祉などの慈善事業に対して出資する例が多い
以上の特徴から、NPOバンクが融資を行う相手としては、環境や福祉などの慈善事業を行うNPO法人であるケースが多いです。
環境保全や福祉事業を目的にしたNPO法人は、一般の金融機関から融資を受けるのが困難です。
一方、その将来性や社会性の高さから、NPOバンクが融資対象として選定する例が多くなります。
NPOバンクは、融資実行時だけでなく、融資を実行した後も融資先への現地訪問を繰り返して経営支援をするケースも少なくありません。
融資自体が目的ではなく、融資先の団体が行う事業が社会性を発揮し、高い貢献性を継続して有しているかを確認するのも目的の1つといえるでしょう。
NPOバンクへの出資は金融機関への預金と異なる意義を持つ
NPOバンクへの出資には、一般的な金融機関への預金とは異なる意義があります。
一般的な金融機関は、口座への預金を財源に、融資希望者に貸し付ける形で資金の循環が達成されています。
NPOバンクも、出資者からの資金を融資希望者に貸し付けるという意味で、資金循環を生み出している事実は変わりません。
しかし、以下の2つの要素により、一般の金融機関とNPOバンクの資金循環には異なる意義が存在します。
- 出資金が自身の望む使途に活用される
- 貸し手と借り手の信頼関係が重視される
金融機関の預金とNPOバンクの違いを理解して、NPOバンクの資金活用の意義を理解しましょう。
出資金が自身の望む使途に活用される
NPOバンクへの出資金は、NPOバンクの趣旨に適合した個人や団体にのみ融資が実行されます。
従って、出資者にとっては出資金が自身の望む使途に活用されている確信が得られます。
銀行など一般の金融機関への預金は、金融機関独自の判断により融資先が決定され、その情報が預金者に知らされません。
場合によっては、戦争や環境破壊につながる融資先に自身の預金が使われている可能性があります。
理念に賛同できるNPOバンクへの出資により、自身の資金の有効利用が保証され、社会への貢献を果たしていると自覚できるのは大きな特徴といえるでしょう。
貸し手と借り手の信頼関係が重視される
NPOバンクの融資においては、貸し手と借り手との間の信頼関係が非常に重要だと考えられています。
一般的な金融機関においては、物的担保の有無により融資実施の是非が大きく左右されます。
状況によっては、物的担保の価値が損なわれた結果、融資の打ち切りが決まるケースも少なくありません。
一方、NPOバンクでは貸し手と借り手双方の信頼関係の構築が前提として存在しています。
信頼関係を重視する点は、融資サービスとして新しい意義を提言する特徴的な動きといえます。
NPOバンクは課題も抱えている
NPOバンクは社会性の高い事業に資金を提供する融資制度で、魅力あふれる内容です。
しかし、NPOバンク自体が抱える課題も存在します。
利潤の獲得を目的としていない団体には、共通して抱えざるを得ない課題があり、NPOバンクも例外ではありません。
NPOバンクが抱える課題について、主なものを以下に2項目紹介します。
- 財政面及び人的資源の脆弱さ
- 設立における法的規制
NPOバンクが抱える課題の理解は、NPO団体の維持の難しさを理解するうえで重要な事項です。
財政面及び人的資源の脆弱さ
NPOバンクは、財政面及び人的資源の脆弱さが課題として挙げられるケースが多いです。
財政面及び人的資源の不足は、NPO法人など、利潤の獲得を目的としていない団体すべてに共通して存在する課題といえるでしょう。
融資を行う中で、利息を獲得しているとはいえ、一般の金融機関に比べて低金利であるため、収入源としては十分ではありません。
このため、NPOバンクの運営を継続するために必要となる経費の捻出に苦慮するケースが少なくありません。
実際は、NPOバンクの運営のほとんどを、趣旨に賛同する人の手によるボランティアでまかなっている現実があります。
NPOバンクの運営は、財政面と人手の確保が難しいため、利益を度外視して率先して貢献できるボランティアの存在が不可欠といえるでしょう。
設立における法的規制
NPOバンクの運営においては、設立にかかる法的規制も大きな課題として考えられています。
NPOバンクは貸金業者に分類されるため、貸金業法が定める規制に準じる必要があると考えられてきました。
貸金業法では、消費者保護の観点から保有最低財産が定められています。
5,000万円の保有最低財産の規定があり、NPOバンクにとっては非常に高いハードルです。
このため、NPOバンクが金融庁に適用除外を求めた結果、一定条件の達成によって適用除外が認定されています。
また、金融商品を扱う企業や団体の規制を行う金融商品取引法の規制も、NPOバンクの運営に大きな障壁となった実績があります。
金融商品取引法においては、消費者保護の観点から、団体の情報開示が義務の1つです。
情報開示には会計監査を受ける必要がありますが、多額の費用を要してしまいます。
財源が不足するNPOバンクにおいては高い障壁となるため、適用除外を金融庁に働きかけました。
その結果、配当を実施しないことを条件に適用除外が認められた経緯があります。
NPOバンクの経営維持においては、法的な規制が課題として重くのしかかるのが現実です。
全国の主なNPOバンク7選を紹介
NPOバンクとして運営を行なっているNPO法人は、全国各地にあります。
それぞれの方針を掲げ、融資先を選定しながら活動を行なっている団体です。
全国にあるNPOバンクのうち、主なものを以下に一覧形式で紹介します。
名称 | 住所 | 貸金業登録 |
---|---|---|
未来バンク事業組合 | 東京都江戸川区東小松川3-35-13-204 | 東京都知事(T4)30562 |
北海道NPOバンク | 札幌市中央区南8条西2丁目5-74 | 北海道知事(T7)石第02630号 |
NPO夢バンク | 長野市大字高田1029-1 | 長野県知事(長T7)第01112号 |
東京コミュニティパワーバンク | 東京都新宿区歌舞伎町2-19-13 | 東京都知事(T7)第28264号 |
ap bank | 東京都港区東麻布3丁目1番2号 | 東京都知事(1)第31524号 |
コミュニティ・ユース・バンクmomo | 愛知県名古屋市東区代官町39-18 | 愛知県知事(T6) 第04119号 |
ピースバンクいしかわ | 石川県野々市市本町2-1-1 | 石川県知事(T5)00952号 |
団体の趣旨に理解を持てる場合は、出資を検討してみてはいかがでしょうか。
1994年設立の歴史がある未来バンク事業組合
名称 | 住所 | 貸金業登録 |
---|---|---|
未来バンク事業組合 | 東京都江戸川区東小松川3-35-13-204 | 東京都知事(T4)30562 |
未来バンク事業組合は、1994年に設立されたNPOバンクです。
「夢を預かり未来を育む」をモットーとして、これまで多くの個人や団体に融資を行ってきました。
主に、一般的な融資とつなぎ融資の事業を展開しています。
一般的な融資では、出資した会員に対して出資金の10倍を限度とした融資サービスを行っています。
つなぎ融資は、国や自治体からの補助金受領が決定した個人や団体向けの融資サービスです。
補助金受領までの期間中、経営を継続する資金が不足する場合に融資を行います。
融資先としては、太陽光パネル設置を実行する企業やNPO団体が対象となるケースが多いです。
また、川のクリーンアップや水質調査を自治体などから委託されたものの、委託金受領までの資金が不足した際のつなぎ融資などを行った実績があります。
北海道を中心に活動する北海道NPOバンク
名称 | 住所 | 貸金業登録 |
---|---|---|
北海道NPOバンク | 札幌市中央区南8条西2丁目5-74 | 北海道知事(T7)石第02630号 |
北海道NPOバンクは、北海道の市民活動を支援するNPOバンクです。
北海道NPOバンクが実行する融資は、以下の3種類です。
- 一般融資
- 創業支援金融資
- 短期小口資金融資(3か月ローン)
一般融資を受けるには、NPOバンクに出資をする必要があります。
一般融資では、つなぎ融資や運転資金を借り入れできます。
創業支援金融資は、創業2年以内の企業や団体を対象とした融資です。
借入金の完済が達成されるまで、経営支援が受けられるのが大きな特徴です。
短期小口資金融資(3か月ローン)は、過去に北海道NPOバンクから融資を受け、遅滞なく返済した実績がある場合にのみ利用できます。
創業したてで一般金融機関からの借り入れが難しい企業など、北海道の新規事業の支援を積極的に行っているNPOバンクです。
長野県のNPO団体を支援してきたNPO夢バンク
名称 | 住所 | 貸金業登録 |
---|---|---|
NPO夢バンク | 長野市大字高田1029-1 | 長野県知事(長T7)第01112号 |
NPO夢バンクは、長野県で2003年に設立されたNPOバンクです。
長野県内のNPO団体を中心に、これまで200以上の団体向けに融資を実行してきた実績があります。
社会に貢献したいと願うNPO団体に対し、その活動を支援する目的で積極的に融資を実行してきました。
しかし、NPO夢バンクは2023年3月に清算が終了し、解散となっています。
市民がつくった市民のための東京コミュニティパワーバンク
名称 | 住所 | 貸金業登録 |
---|---|---|
東京コミュニティパワーバンク | 東京都新宿区歌舞伎町2-19-13 | 東京都知事(T7)第28264号 |
東京コミュニティパワーバンクは、2003年に東京で誕生したNPOバンクです。
市民がつくった市民のためのNPOバンクというコンセプトのもと、東京都内の各地でNPO法人に対する融資を行っています。
融資実行先は、自然環境保護や地域活性化などを目指す社会性の高い団体ばかりです。
地域の活性化を資金面から支えるNPOバンクとして、広く利用されています。
各種メディアでも取り上げられる機会が多く、注目度の高いNPOバンクの1つといえるでしょう。
音楽フェスなどで注目のap bank
名称 | 住所 | 貸金業登録 |
---|---|---|
ap bank | 東京都港区東麻布3丁目1番2号 | 東京都知事(1)第31524号 |
ap bankは、音楽家の小林武史さんが中心になって活動をしているNPOバンクです。
ap bankといえば、音楽フェスを連想する人も多いかもしれません。
定期的に野外フェスなどを開催したり、ミュージックCDやDVDを販売してその収益をNPOバンクの財源に充てています。
これまで融資を実施してきた相手は、全国規模に広がっています。
NPO法人だけでなく、法人格の団体にも、社会性の高い活動をする団体に対して融資を行ってきました。
ミュージックシーンを含め、非常に注目度の高いNPOバンクといえるでしょう。
「お金の地産地消」を目指すコミュニティ・ユース・バンクmomo
名称 | 住所 | 貸金業登録 |
---|---|---|
コミュニティ・ユース・バンクmomo | 愛知県名古屋市東区代官町39-18 | 愛知県知事(T6) 第04119号 |
コミュニティ・ユース・バンクmomoは、「お金の地産地消」をモットーとして掲げるNPOバンクです。
NPO団体やコミュニティビジネスを展開する団体に対して、積極的に融資を実行してきました。
momoという名前は、ミヒャエル=エンデの小説「モモ」にちなんでいます。
「モモ」のストーリーにちなみ、地域で暮らす若者たちが、「子や孫の代までこのまちでずっと暮らしていけるように」との想いが込められています。
出資募集や融資活動だけでなく、SNSや紙面による情報発信や地域交流のイベントなどを積極的に行っているNPOバンクです。
石川県を支えるピースバンクいしかわ
名称 | 住所 | 貸金業登録 |
---|---|---|
ピースバンクいしかわ | 石川県野々市市本町2-1-1 | 石川県知事(T5)00952号 |
ピースバンクいしかわは、石川県で活動をしているNPOバンクです。
これまで、石川県の地元で頑張る団体に対して融資を行ってきた実績を持っています。
出資者1人1人から預かった出資金のピースを用いて、石川県に「ピース(平和)」をもたらすことをコンセプトにしています。
NPO法人が実施する融資制度の意義を理解しよう
NPO法人のうち、NPOバンクは融資サービスを提供している団体です。
NPOバンクの特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 出資先は金融機関から融資が受けられない個人及び団体であることが多い
- 法的には貸金業者に該当する
- 融資金は市民からの出資であるケースが多い
- 市民バンクや各種ファンドとは異なるもの
NPOバンクは、誰に対しても融資を実行するものではなく、以下のような条件が設定されている場合が多いです。
- 出資者に対して一定倍の融資を実行
- 融資判断に社会性を審査する例もある
- 環境や福祉などの慈善事業に対して出資する例が多い
また、NPOバンクの融資には一般の金融機関とは異なる以下のような意義が存在します。
- 出資金が自身の望む使途に活用される
- 貸し手と借り手の信頼関係が重視される
NPOバンクは社会性の高い融資活動を展開していますが、以下のような課題を抱えるケースが多いのが現状です。
- 財政面及び人的資源の脆弱さ
- 設立における法的規制
NPO法人として融資を実行しているNPOバンクの活動内容を理解して、趣旨に賛同できる場合は出資を検討してみてはいかがでしょうか。