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古山まどかのCSR担当レポート

アサヒグループホールディングス株式会社

この方にインタビューしました!

アサヒグループホールディングス株式会社
サステナビリティ部門
浅山 貴子 さん
アサヒ飲料株式会社
三井 茂史 さん

震災直後から、2020年まで継続的な支援を掲げて

まどか:
アサヒグループさんは“東北復興応援 ともに、未来(あしたへ)~2020~”というテーマのもと、2020年まで継続して東日本大震災の被災地支援に取り組む方針を掲げられているのですね。
浅山氏:
“人”がキーワードでして、“人を育てる”“人の暮らしを応援する”“人が集う場をつくる”という3つに重点を置いて、震災発生直後からさまざまな支援活動を行っています。

まどか:
震災発生直後から支援をはじめ、2020年まで継続する、と掲げられているのは素晴らしいですね。期間も長いですが、その間に少しずつ支援の仕方も変わってきているのではないでしょうか。
浅山氏:
最初は義援金や物資の提供などの支援を行っていましたが、2011年4月末には更に社員ボランティアを派遣し、ボランティアセンターの運営サポートやがれき撤去の応援を行いました。その翌年からは「復興を中長期的に応援したい」という思いのもと、本当に必要とされていることは何か、現地のニーズを把握する作業に注力しました。そのために社員たちが60回近く現地を訪れたりと、社員みずから現地に入って活動しました。 地元の人たちと深く関わるからこそできる応援をしたいという根底にある思いは変わりません。

まどか:
人手が足りないという被災地の声から、人材派遣を決め、地元に入り込んで要望や悩みを聞いたところから生まれたのがこの“希望の大麦プロジェクト”なのですね。
浅山氏:
課題の一つとして“被災した広大な移転元地の有効活用”というものがありました。津波の被害を受けた沿岸部の土地は災害危険区域と指定され、市が買い取り、人が住むことが出来なくなってしまったのです。もともとそこに住んでいた方々はどうするかというと、高台に移ってくださいということになり、集団移転をしています。その移転元地の活用が市としての課題とされていました。そこで、アサヒグループの知見やノウハウで何かできることがないかと生まれたアイディアが“津波被災土地で大麦を栽培する”というもので、これを機に立ち上げたのが“希望の大麦プロジェクト”です。ゼロからのスタートでしたが、行政機関や大学、市民の方たちの協力を得て、「産・官・学・民」の連携のもとで取り組みを進めています。それによって試行錯誤を重ねた末に大麦の栽培に成功し、「希望の大麦」を使った商品も続々と出てきています。アサヒグループは、2013年から現地に社員を派遣していますが、弊社の三井が派遣された3期目では、このプロジェクトの目的である現地の「なりわい」と「にぎわい」が少しずつ実現しつつあります。

重要なミッションを任されて・・・

まどか:
2017年4月から2019年3月まで、3期目の派遣として、アサヒ飲料(株)出身の三井さんが“希望の大麦プロジェクト”を担当していました。アサヒグループの代表として一人で現地に赴任するわけですから、かなり責任重大ですよね。その辺りはいかがでしたか?
三井氏:
そうですね。アサヒグループにいるときは、例えば新しく商品を発売するときも、これまで蓄積されてきたノウハウを活用して、今まで通りに手順を踏んで進めれば良いのですが、私が派遣されている一般社団法人東松島みらいとし機構(HOPE)では、ゼロベースですべて自分でやらなければいけません。また、アサヒグループにいたときは自分の担当部署に課せられた仕事をやればよいので、新商品開発までの一連の流れの一部だけを担当する形になりますが、HOPEでは全ての工程で自分が関わらなければならないのは大きな違いでした。それだけにとても良い経験になりました。

“地元が主体となった体制を確立させる”という大きなミッション

まどか:
三井さんは3期目のミッションとしてどのような活動をされていたのでしょうか?
三井氏:
2年間の任期で課された大きなミッションは“アサヒグループに依存せず、東松島が主体となった体制を確立させること”です。このプロジェクトが最終的に目指すものは、大麦の商品化ではありません。そこは通過点であって、しっかり自立した東松島の産業として確立し、アサヒグループが介在しなくても地域の農家や企業が活動を続けられることこそ、我々が目指すものなのです。

まどか:
それこそが“真の産業”であり、東松島市が本当の意味で復興を遂げることに繋がるのですね。具体的な取り組みを教えて下さい。
三井氏:
まず、大麦の生産は試験栽培のフェーズを終了し、東松島での栽培の可能性を探る段階から実際の栽培・生産へと移行していきました。これまでは試験栽培という形でしたので、農家さんに農作業をして頂く契約となっており、出来高に関係なく、作業に対するお支払いをしていました。それを、収穫物の出来高に対するお支払いをする契約栽培という形に変更しました。生産物をHOPEが買い取るという形に移行しています。

まどか:
なるほど。今まではある意味復興支援への協力というか、農家さんには出来上がった大麦に対する責任がなかったけれども、今後は農業として成立させないといけないのですね。
三井氏:
農家さんだけでなくメーカーさんも同じで、従来はHOPEが大麦を提供して商品を作って貰っていたのですが、昨年からはHOPEが大麦を販売し、製品売買の形を成立させています。

まどか:
アサヒグループさんなしでも“なりわい”として成り立たせるという、まさに、このプロジェクトの真の目的へ、挑んだのですね。他にはどんな取組みをされているのでしょうか。
三井氏:
 2つ目は「希望の大麦」の認知を拡大し、ブランド力を強化していくことでした。「希望の大麦」はまだまだ知っている人が少ないので、少しでも多くの人に知ってもらいファンを増やすことが必要なのです。 そのために、ただ商品を店頭で販売するのではなく、商品に話題性を持たせ、商品にまつわるストーリーを発信することを意識しました。近年クラフトビールの人気が高いことに注目し、宮城県のやくらいビールさんと一緒に「GRAND HOPE IPA」という地ビールを夏限定商品として作りました。少しでもメディアの方に取り上げてもらえるように地ビール仕込み式を催したり、発売日は東松島市が1年の中で一番にぎわう「東松島夏まつり」の日に合わせたりしたことで多くの方の目に触れ、ブランドの認知度が上がりました。今後も継続的なブランド強化に取り組んでいきます。
まどか:
結果的に多くのメディアに取り上げられ、認知度も上がったのですね。これからも「GRAND HOPE」が多くの市民の皆さんに愛され、地元の特産品として愛着を持ってもらえるといいですね。

夢が広がる、これからのプロジェクトと東松島の歩み

三井氏:
3つ目の重要なミッションは、このプロジェクトの仲間を増やし「にぎわい」を創出していくことでした。「希望の大麦」を地元の「なりわい」にし、「にぎわい」にまでしていくには、これまでの生産量ではまだまだ少なく、栽培規模の拡大が必要です。
まどか:
2015年に0.6haで1.2tの収穫からスタートしたのが、2018年は7.8haで12.4tと栽培面積と収穫量を増やしていますが、これでもまだ足りないのですね。

三井氏:
2019年は新たに栽培を協力いただける農業生産法人が1社増え、東京ドームの約3個分の約15.4haの栽培面積にすることができました。収穫量が増え、大麦を使用する商品が増えれば、それだけより多くの人に知って頂くチャンスになります。これまで、やくらいビールさんの地ビール「GRAND HOPE」、(株)大麦工房ロアさんのお菓子「大麦ダグワーズ」、アサヒグループでは「クリアアサヒ東北の恵み」「希望の大麦エール」等が商品化しましたが、それによって「希望の大麦」を使って商品を作りたいというお声もいただくようになりました。2019年3月には数量限定ではありますが、宮城県仙台市の穀町ビールさんで「の・ビール」、4月には岩手県盛岡市のベアレン醸造所菜園マイクロブルワリーさんで希望の大麦を使ったビールを新たに製造販売していただくことになりました。今後も、「希望の大麦」の背景を伝えていくことで普通の大麦とは違う価値を伝え、協力してくださる会社を増やしていきたいと考えています。
まどか:
協力会社の一つ、㈱大麦工房ロアの専務取締役 上武さんの「大麦は加工して初めて世に出すことができる。人の手がかかるからこそ、人と人とのつながりを生むものなのです」という言葉が非常に印象的でした。まさにそこにこのプロジェクトの本髄があるのだなと感じました。

浅山氏:
その通りです。“希望の大麦プロジェクト”はまさに“人”とのつながりで成り立っている取組みです。人と人が出会い、ネットワークが築かれ、新たなビジネスが誕生するという、私たちが目指す“なりわい”と“にぎわい”が東松島市やその周辺に生まれつつあります。これから生産量がさらに増え、協力者が増えることによって商品が増え、更に多くの人に知ってもらえるといいなと思いますし、夢は広がりますね。

まどか:
この春から、プロジェクトへの派遣も4期目に入ったそうですが、これからこのプロジェクトがどう広がっていくか、そしてそれに伴って東松島市がどう復興していくのか、注目していきたいです。

企業情報

アサヒグループホールディングス株式会社

本社所在地: 東京都墨田区吾妻橋1-23-1

インタビューを終えて

とても地道に活動を積み重ねてきたことに感銘を受けました。 人との繋がりからプロジェクトが広がったことと、長期的な支援により、“にぎわい“が更に“なりわい“になろうとしているこのプロジェクト。そういう意味ではここからがスタートなので、今後も注目していきたいです。



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