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子どもが売られない世界をつくるために

開催日:1月7日(木)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:NPOイベント

 アジアでの児童買春や人身売買の現状を学ぶセミナー「子どもが売られない世界をつくるために」が1月7日、毎日メディアカフェで開かれました。
 カンボジアとインドで活動に取り組む認定NPO法人かものはしプロジェクトの共同代表、村田早耶香さんが講演しました。村田さんは14年前からカンボジアで児童買春や人身売買をなくす活動に取り組んでいます。2005年日経WOMANの「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2006リーダーシップ部門」を史上最年少で受賞、2006年には、日本青年会議所の人間力大賞・参議院議長奨励賞を受賞しています。
 村田さんはまず、活動を始めたきっかけを話しました。
「大学で国際関係を学んでいました。授業で、12歳の時に子守の仕事と言われて、売春を強要されて、HIVに感染して20歳で亡くなった女性のことを知りました。自分は大学で学ぶことができているのに、生まれた場所が違う子は勉強をすることもなく、亡くなっていくことにショックを受けました。学生時代にお金をためて、カンボジアに行きました。カンボジアは20年近い内戦をしていて、貧しい国です。貧しいがゆえに子どもが売られる。訪れた施設には、売春宿から保護された、幼稚園の年齢の子どももいました。4分の1は10歳以下でした。施設の人に聞くと、先進国の人が買いに来ているのです。日本の名も上がってびっくりしました。6歳の女の子がたった1万円で売られていました。これは絶対おかしいと、活動を始めました」
 児童買春、人身売買の現状は深刻です。
 「被害者は18歳未満だけで180万人と言われています。この問題は最悪の児童労働と言われています。心と体を傷つけるからです。被害を負っているにもかかわらず、差別の対象になります。傷物扱いにされて結婚できなくなる。村を追い出されることもあります。村に帰って売春婦と言われ、行き場所がなくて、売春宿に戻るというケースもありました。いったん売春をすると、それ以外の仕事につけなくなります。体を売れなくなると物乞いをして生き延びるしかなくなります。売春宿では、働かせるために虐待が繰り返されます。ある女性からは、仲間の女の子が桶に水を入れて顔をつけさせられて、窒息死したというケースも聞きました。売春を拒否した女性は、柱にしばりつけられて、食べものも与えられない。『お前は親に売られたんだ』と言われて、失望したまま売春させられました。インドの女の子は10代後半で売られました。売春を断ると、焼きごてを当てられて、売春をせざるをえなくなりました。いったんそうしたら、『もう体が汚れたので、売春をするしかないのだ』と言われました。HIVで亡くなったり、精神的に打撃を受けて自殺する子もいます」
 村田さんは大学卒業後、2年間お金をためてカンボジアに住みました。事務所を借りて人を雇い、「子どもを売らせない」活動として、農村部に職業訓練所を作りました。最初は14人の女性が働く工房から始まりました。女性たちは日本の中古ミシンの使い方を覚えます。工房の給料で家族を養うことができます。「これまでに200人近い人が働きました。それにより、この地域の就学率は100%になりました。工房では毎日1時間、昼休みに識字教室を開いています。識字教室でトップになった女性がいました。小学校4年までしか学校に行っていません。18歳から工房で働き始めました。英語教室でも優秀だったので、支援スタッフになりました。ほかのスタッフは大学卒ですが、その女性は小学校にしか行っていないのに、チームリーダーになったのです」
 売らせない活動とともに必要なのは、「買わせない活動」です。「買う大人を減らせれば、売られる子どもが減ります。カンボジアでは買春する外国人がつかまらない状況でした。売春宿に行けば、3000円、5000円で買える。それを大声で言っても、逮捕されない。私たちは警察が加害者を逮捕できるように支援しました。警察官の研修内容を一緒に考えたり、資金提供をしたりしました。カンボジア政府がきちんとした法律を作り、それを警察官が実施しました。児童買春の逮捕者は2001年の82人から2010年の720人と、9年間で9倍になりました。被害者の数も少なくなり、保護施設でも売春宿での保護された子どもはかなり少なくなりました。活動を始めた時、20年や30年はかかると言われました。しかし、10年間で状況は良くなってきました。いろいろな人たちが動けば変わっていくことが分かりました」
 この実績をもとに、4年前から新たな活動に入りました。児童買春、人身売買が深刻なインドのムンバイでの活動です。
「だまして人身売買したケースの1・3%しか有罪判決を受けていない。加害者が処罰されないと状況は変わりません。被害者が声を上げられない状況です。食い物にしている人は地位が上がる。被害者が声を上げられない理由を調べると、裁判を知らない、売春が知られると差別される、お金がないと弁護士費用を出せないといった理由です。この状況を改善しないと有罪率は上がりません。加害者を減らす、加害者が有罪判決を受けるようにするために、四つの活動、つまり救出、心のケア、経済自立、裁判支援を進めています」
 「いとこ(従姉)にだまされて20万円で売られた少女はムンバイの売春宿に閉じ込められました。警察に救出されて村に戻りました。村の目は厳しく、復学しようとしましたが、学校に通えませんでした。いとこに対する裁判を起こそうとすると、暴力を受けました。しかし、カウンセラーとの出会いで変わりました。支援を受けて生活雑貨の店を開きました。彼女は『今は自分で自分の人生を決めることができます。裁判で闘っていますが、勝てないと思います。しかし、これから売られる人がいないよう、正義のために闘います』と話しています」
インドの難しい点は州によって法律が違うことです。警察同士の連携もない。そこで、かものはしプロジェクトでは、ムンバイで救出をしているNGOと連携し、警察連携会議の実施に協力しているとのことです。
 村田さんは最後に次のように訴えました。
「最初の3年は月収5万円で暮らしていました。それぐらいひどい状態で、やめたいと思うこともありました。職業訓練所をつくるときに10カ月待たされたり、ボランティアの家が荒されたこともありました。しかし、だんだん軌道に乗ってきて、村の子どもが学校に行けるようになったという話を聞いたりして、それに力づけられました。今は素晴らしい人生を送ることができていると思っています。インドは活動を始めて4年目で、これからです。支援金額が必要です。かものはしプロジェクトには、3740人が月1000円の支援をしてくれています。これを6000円に増えたら、早い問題解決につなげることができます。現状を知り、できる範囲で支援して下さるようお願いします」

認定NPO法人かものはしプロジェクト
http://www.kamonohashi-project.net/



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