シナネンホールディングス出前授業「抗菌戦隊 メタリックゼオ~くらしの中の「抗菌」を知ろう!~」が17日、千代田区一ツ橋1の毎日ホールで開催されました。
「毎日メディアカフェ夏休み出前授業」の一環。3回の授業に小学生計39人が参加しました。シナネンホールディングス経営企画部広報IRチームの竹嶋瞳さん、シナネンゼオミックのプロジェクト担当参与で臭気判定士の梶浦義浩さんが講師を務めました。
授業は身の回りの菌やウイルスを増やさないようにする抗菌がテーマです。竹嶋さんは「抗菌とは何なのか、抗菌が私たちの生活にどう役立っているのかを知ってもらいたいと思います」と話し、授業を始めました。
アンモニア水の入った2個のプラスチック容器が机の上に置かれています。容器の片方には赤いシール、もう片方には青いシールが張られています。両方の容器にアンモニア水が入っています。参加者は、そのにおいをかぎました。「くさーい」と、のけぞる子どももいました。この後、小瓶に入った消臭剤「ゼオミック」を青いシールの容器に投入しました。これで、2番目の実験準備が終了です。
続いて、竹嶋さんは同社が制作した「くらしの中の『抗菌』を知ろう!」をテキストに、抗菌、殺菌、除菌について、「抗菌は菌の力を奪い、増えないようにします。殺菌は菌を殺します。除菌は表面から菌を取り除くことです」と話しました。飲料カップ、まな板、歯ブラシ、洋服、靴などのイラストを見せ、抗菌できるものはどれかを選ぶ問題を出しました。どれも抗菌加工が可能です。
梶浦さんは抗菌の仕組みについて、「ゼオミックに含まれる銀イオン(Ag+)を、菌が取り込みます。銀イオンが菌の酵素と結びつくと、菌は栄養がとれなくなり、死んでしまいます。切り花は1週間ぐらいで枯れてしまいます。導管に菌が詰まってしまうからです。ゼオミックを使うと、10日後でも花が咲いています。汗をかいた服は中で菌が増えてくさくなりますが、抗菌加工すると、におわなくなります。じめじめした場所を抗菌加工すると、かびが生えなくなります」と説明しました。
ここで、1番目の実験に入りました。手洗いの実験です。梶浦さんは同僚社員の手のひらを撮影した画像を示し、「手のひらには菌がたくさんいます。手洗いをして減らしましょう。電車のつり革にもたくさんいます。菌の中にはいい菌と悪い菌があります」と話しました。参加者は手をよく洗いました。その後、寒天培地に手のひらを押し当てました。梶浦さんは「35℃で48時間培養します。菌の塊が出てきますので、写真を撮って送ります」と述べました。
2番目の実験では、最初に準備した赤いシール、青いシールの容器のふたを開けて、においをかいでみました。赤いシールのほうはくさいまま。青いシールのボトルはにおいが消えていました。
参加者の質問を受けました。「身近な方法で菌を殺す方法はありますか」の問いに、梶浦さんは「沸騰させるとか、アルコール消毒するなどで殺菌できます」と答えました。「アルコール消毒、さらに手洗いをしてもまだ菌が残るのですか」との質問には、「減るのですが、それでも菌が残ります」と述べました。
この後、参加者は「抗菌アンバサダー認定試験」を受けました。3項目の質問に答えます。3問正解で、「抗菌アンバサダー認定証」を授与されました。
最後に、竹嶋さんは「シナネンホールディングスグループは抗菌剤を作るほか、ガスや電気の供給など、みんなの暮らしがもっと安心・安全・快適になるよう、縁の下の力持ちのような仕事をしています。家族への感謝の気持ちをつづってもらう『いつもありがとう』作文コンクールも実施しています。ぜひ応募してください」と呼びかけました。
参加した東京都足立区の小学6年生、徳田真央さんは「抗菌のことを詳しく知ることができて良かった。会社のこともよく分かりました」と話していました。