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記者報告会「ワンチーム、にわかファン~ラグビーW杯盛況の舞台裏~」

開催日:12月16日(月)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:記者報告会


毎日メディアカフェの記者報告会「ワンチーム、にわかファン~ラグビーW杯盛況の舞台裏~」が12月16日、毎日ホールで開催され、約120人が参加しました。
 アジアで初めて開催されたラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会は、170万人以上がスタジアムで観戦しました。日本代表は大会前の評価を覆し、初めて8強に進出。ラグビー文化の一つである「ノーサイド精神」や海外チームによる観客席への感謝の「お辞儀」なども話題となり、盛り上がりました。海外出身者が半数近くを占めた、日本代表のチームスローガン「ONE TEAM(ワンチーム)」や「にわかファン」など数々の流行語も生まれました。
 記者報告会では、開幕前に海外のラグビー事情を現地で取材し、大会の取材も担当した毎日新聞東京運動部の大谷津統一、谷口拓未、角田直哉の3記者が、W杯の舞台裏を語りました。
 大谷津記者は2003年入社。北海道報道部、社会部さいたま支局を経て、東京運動部と中部報道センターでプロ野球を担当。昨年はサッカーW杯ロシア大会を現地で取材した。ラグビーW杯では取材班のキャップ。英語やロシア語など複数の言語を駆使します。
 谷口記者は2010年入社。津支局、中部報道センターを経て東京運動部へ。プロ野球のほか、昨年は韓国・平昌でパラリンピックも取材。北海道出身で、高校時代は甲子園まで「あと1勝」の元球児。W杯前はニュージーランドやフィジーで現地取材も担当しました。
 角田記者は2010年入社。前橋支局、西部運動課などを経て現職。昨年は担当したプロ野球・西武が優勝。ゴルフ・マスターズではタイガー・ウッズの復活優勝を現地で取材しました。W杯も担当した南アフリカが優勝した「持ってる記者」。中学・高校時代はラグビー部で、ウイングの経験もあります。
 司会は坂巻士朗・毎日新聞出版編集委員が務めました。坂巻編集委員の「こんな盛り上がりは予想していましたか」の問いに、3記者はいずれも「予想していませんでした」と答えました。
 はじめに、日本代表の試合を振り返りました。9月20日の対ロシア戦(日本30-9で勝利)。大谷津記者は「松島幸太朗選手の3トライの活躍で、後半に盛り返して勝った試合でした。最初は落球が元で、ロシアにトライさられました。記者席では『大丈夫か、日本代表はこのままずるずると負けるのではないか』というざわざわしました。私はロシアの取材をしてきたので、『やった』と思いました(笑い)。その後も落球が続きました。どうしてだろうと記者たちは話し合っていました。ナイター設備がかなり明るくなり、まぶしかったのではないかと推測したのですが、田村選手が試合後に『死ぬほど緊張していた』と語ったように、緊張が落球などのエラーにつながったようです。ロシアはFWの体が大きい。柔道やアイスホッケーの選手から転向した選手が多いので、体格がよく腕力が強い」と解説しました。
 次は9月28日の対アイルランド戦(日本が19-12で勝利)。大谷津記者は「アイルランドの初戦はスコットランドに27対3で勝ちました。強いスコットランドが相手にしてもらえなかった。日本代表が勝つイメージは沸かなかった。10番の選手が足のけがでベンチを離れたのが唯一の穴だと思いましたが、接戦になればいいと思っていました」、谷口記者は「カメラマンとの打ち合わせで、『恐らく負けます』と言いました。後から『勝ったじゃないか』と突っ込まれたのですが。2017年6月にテストマッチをしています。アイルランドはミスが少なく、日本が上回るポイントが見つからなかった」と振り返りました。勝因について、大谷津記者は「ロシア戦とは違ってボールをしっかり持って、ディフェンスがしっかり守り、攻撃の機会を与えない。セットプレー、スクラム、モールが良かった。前半35分のスクラムで、具智元選手が雄叫びを上げたシーンがありました。そこで一気に流れが変わったと思います」と分析しました。谷口記者は「バックスが良かったのですが、そのもとはFWです。有利な形に持ち込めた。日本代表は得点能力があり、ボールを外に回せば点を取れる。福岡堅樹選手のトライは敵陣でのスクラムから始まりました。数的有利の形を作り、ラファエレ・テエィモシー選手からのパスで、福岡選手がフリーでボールをもらえた。理想的なトライでした」と述べました。
 10月5日の対サモア戦(日本が38-19で勝利)は角田記者が「W杯の1次リーグにはボーナスポイントという勝ち点の仕組みがあります。前大会は3勝したのに、ボーナスポイントの差で1次リーグ敗退しました。サモア戦はボーナスポイントが取れるかどうかに注目しました。最終盤、敵陣近くで日本の反則があり、サモアはスクラムを選択しました。サモアは、負けるにしても勝ち点を取らなければ準々決勝に進出できない。スクラムでプレッシャーをかけあい、ラストワンプレーで松島選手がトライしてボーナスポイントを取った。攻防に見応えがありました」と話しました。
次は10月13日の対スコットランド戦(日本が28-21で勝利)。谷口記者は「引き分け以上、負けても何点差以内なら準々決勝進出と言われましたが、選手は勝てばいいと思っていました。稲垣選手が代表初トライを奪いました。日本代表の魅力が凝縮されたトライ。相手陣で、堀江選手が相手のディフェンスをいなして、タックルを受けながらのオフロードパスをして、それをムーア選手が受けて、最後は稲垣啓太選手がトライしました(ここで、オフロードパスを角田さんと谷口記者が実演)。日本代表はオフロードパス、ボールを逆手で渡す練習を重点的にしました。体格が小さいのでスピードを落とさないプレーを目指したのです。最後の10分間に詰め寄られましたが、最後まで足が止まらず、タックルされてもすぐに起き上がってプレーしました」と勝因を語りました。
 大谷津記者は稲垣選手について、「笑わない男として有名ですが、聡明で、紳士的です。日本代表はスクラムが弱点と言われましたが、彼中心にスクラムを研究し、課題を抽出してきました。メディアの評判がいい。疲れている時にもレクチャーしてくれるからです。彼が笑ったところも見たことがあります(笑い)」と紹介しました。
 準々決勝の南アフリカ戦(南アフリカが26-3で勝利)は、角田記者が「南アフリカが来日した8月末から取材してきました。南アフリカは前大会で日本に負けました。国に帰った時、誰にも見向きされなかった。それぐらいショックだったそうです。日本がアイルランドに勝った時、準々決勝で日本と当たる可能性が高いといことで、意識していました。日本戦はプレッシャーがかかる一戦だったと思います」と述べました。
 大谷津記者は「南アフリカは身体能力が高い。日本が前半でリードを奪える展開になれば、勝機はあるかなと夢を持ちました」と振り返りました。
 初のベスト8になった理由について、谷口記者は「全体的に能力が上がっている。2月から半年間、断続的にキャンプして、基本技術を一からやり直し、1段階上に行けた。それにより、ハンドリングエラーが少ない、世界でも注目されるスピードのあるラグビーができた。ワンチームと言われるように、チームの一体感が大事です。リーチマイケル選手を中心に、ご飯を食べながら話したりしていた。選手たちは、表情を見ているだけで、何を考えているかが分かると言います。ワンチームという言葉に集約されていると思います」、大谷津記者は「前大会後もエディ・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)が日本代表を率いると思いましたが、彼が去り、ジェイミー・ジョセフHCを呼んだ。その後の長期的な策が功を奏したと思います」、角田記者は「メンタルの強化が大きいと思います。ジョセフHCの自主性を大切にしたラグビーもよかった」と話しました。
 続いて、どうして盛り上がったのか。大谷津記者はTBSドラマ「ノーサイドゲーム」の効果や日本的要素を出した演出、チケットを大会の1年8カ月前から分けて売り出した工夫などを挙げました。谷口記者は「北九州市民などキャンプ地になった場所の人たちが、その国の歌を歌ってお迎えした。オールブラックス(ニュージーランド)がスタンドにお辞儀したのはインパクトがあり、スタンドがすごく沸いた。その後、どのチームもやるようになりました。日本の文化で返礼することがリスペクトになる。言葉ではなく、見るだけで分かるということです。こうした双方向の温かい行為で盛り上がったと思います」、角田記者は「ファンの見る目がどんどん肥えていった。試合のポイントで歓声が大きくなり、勝負所でいいプレーが出ました」と述べました。
 「日本代表のMVPは誰か」という坂巻さんの問いに、大谷津記者は「中村亮土選手です。ディフェンスでの貢献が大きかった。名前に『土』という字が入っています。生まれる前から、お父さんが男の子にラグビーをさせ、土にまみれてがんばってほしいと思っていたそうです」、角田記者は「ピーター・ラブスカフニ選手。南アフリカ出身で、前大会を見て、勇敢な選手のいる日本に行きたいと思ったそうです。真面目な選手です。タックル数は68回で、準々決勝までは全チームで最も多かった」、谷口記者は「リーチマイケル選手。説明不要です。日本生まれの日本人以上に日本的なところを持っている。彼が声を放つと全員が目を向ける。キャプテンの資質です。真面目で温厚。ギャグはすべるらしいですが(笑い)。日本代表の最大の功労者です」と語りました。
 最後に、今後、どう盛り上げるか。大谷津記者は「27日から全国高校ラグビー大会があります。日本代表の強化、プロリーグの創設が課題です。大企業が選手を抱える現状をすぐに変えることは難しいが、将来はプロ化すべきだと思います」、谷口記者は「私はプロ化に肯定的です。レベルの高いリーグが必要というのは自明で、放映権料などで収益化を目指せます」と語りました。角田記者は「今シーズンのトップリーグを観に行っていただきたい。世界最高峰の選手たちのプレーが身近に見られます」と勧めました。
 この後、活発な質疑応答がありました。






 





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