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畑の上の太陽光発電で新しい農業を作る

開催日:6月12日(水)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント





 







毎日メディアカフェのセミナー「畑の上の太陽光発電で新しい農業を作る」が6月12日に開催されました。
 講師は一般社団法人ソーラーシェアリング推進連盟代表理事で千葉エコ・エネルギー株式会社代表取締役の馬上丈司さんです。ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)は、田畑で農業と太陽光発電を一緒に実施する取り組みです。太陽光パネルの下で、さまざまな作物が育てられています。日本で始まったソーラーシェアリングは、韓国や台湾、スリランカやケニアなど世界中に広がり始めています。馬上さんが、ソーラーシェアリングの意義や現状、展望について話しました。
 馬上さんは1983年生まれ。千葉大学人文社会科学研究科公共研究専攻博士後期課程を修了し、地方自治体における再生可能エネルギー政策に関する研究により、日本初となる博士(公共学)の学位を授与されました。専門はエネルギー政策、公共政策、地域政策、農業政策。2012年に大学発ベンチャーとして千葉エコ・エネルギーを設立し、国内各地で太陽光・小水力・バイオマスなどの自然エネルギー源による地域活性化事業に携わっています。2013年からソーラーシェアリングに取り組み、国内外で200件以上のコンサルティング実績を持っています。2018年4月にソーラーシェアリング推進連盟の代表理事に就任し、各地で講演活動をしながらソーラーシェアリングの普及に尽力しています。一般社団法人太陽光発電事業者連盟専務理事も務めています。
 馬上さんはまず、「千葉大学でエネルギー政策の研究、講師をしながら作ったのが千葉エコ・エネルギーです。『自然エネルギーでこの国のエネルギーと食料の未来をつくる』ことを目標にしています」と挨拶し、講演しました。
 ソーラーシェアリングの実例として、千葉県匝瑳市の取り組みをあげました。「耕作放棄地を使い2017年からソーラーシェアリングを始めました。有機農法で、有機JASの認定を取っています。ここは昭和50年代から、山を切って80haの畑にしました。ところが、山だったから土地に栄養がない。農業にあまり適していないこともあり、3割は耕作放棄地になりました。そこで、何かしないといけないと、ソーラーシェアリングが計画されました。専業農家が農業をしているのですが、オーガニックにこだわっています。環境負荷の少ないエネルギーである太陽光を利用するなら、下でやっている農業も環境負荷が低いものであるべきだとの考えです。農地の約15%がソーラーシェアリングになっています」
 2017年4月のソーラーシェアリングの落成式には、首相経験者の菅直人さん、小泉純一郎さん、細川護熙さんも参加しました。「たくさんのメディアが取材して発信したので、注目されるようになりました」と振り返りました。
 馬上さんは「前の世代から受け取ったバトンの一つに、福島第1原子力発電所があります。次の世代に受け渡すバトンはどうあるべきか。それは再生可能エネルギーだと思います」と語り、昨年、福島第1原発を見学した際の写真を見せました。バスの中では防護服を着るわけではなく、普通の服装でも大丈夫なほどの線量になった一方、事故時のままに残されている施設もあり、「これから40年かけて処理しなければならないのが現状です」と話しました。
 「太陽光発電は自給できるエネルギーです。しかし、山の斜面を削ってソーラーパネルを設置している場所が数多くあります。技術は使い方次第であり、太陽光発電だから素晴らしいかと言うと、そうでもない。各地でメガソーラー建設反対運動が起こっています。太陽光発電設備容量は現在約5000万kwで、発電量は原発7、8基分です。これを2倍、3倍に増やさなければならないのですが、家庭用では限界がある。そこで、ソーラーシェアリングが考えられました。ソーラーパネルを置くのはどこでもできます。2013年の農林水産省の指針で、ソーラーシェアリングが制度上可能になりました」
 「農業に使われるエネルギーの98%は化石燃料です。トラクターなどの農機具や車両の燃料、ハウスのボイラーの燃料などです。多くは化石燃料を直接燃やしています。そこで、農業を化石燃料から解放することを目指し、アグリ・エナジープロジェクトを始めました。昨年、農業法人を設立して、農業に参入しました。30代メンバーが中心です。千葉市に千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機があります。農場長は大学の同期の男性です。ニンニクをメーンに作付けしています。耕作放棄地の土を起こして始めました。7000平方メートルの土地に9万個の苗を植えました。6月に収穫イベントを開催しました。まだ、農業経営の収支は合っていないのですが、農業に触れることのできる場所を増やしたいと考えています」
 続いて、農業の現状を語りました。「耕地面積は10年間で20万ha減少しました。30年前に比べると、関東平野と同じ面積が減少しました。農業人口は2009年の289万人から、2018年には175万人になりました。最も農業人口が多かった東京オリンピック(1964年)当時の約1500万人から、10分の1になったのです。農家の平均年齢は68歳です。秋田県の農業生産高は1975年の2028億円から2015年には907億円に減りました。乳価はじりじりと上がっていますが、酪農家は10年間で2万3000軒から1万5000軒に減っています。私たち自身の持続可能性が危ない時代と言えます」
 馬上さんはソーラーシェアリングの現状、長所と短所について、次のように話しました。「日本の導入件数は約2000事例で、千葉県は300件。ほかに、群馬県、静岡県に多くあります。ソーラーシェアリングの長所は土地をいじらなくていいことです。柱を立てるだけで環境負荷は低い。太陽光発電設備の建設コストは地代や造成費が多くかかるのですが、造成費がかからず、土地も農地なので固定資産税が安い。太陽光発電は暑くなると効率が落ちるのですが、農地だとそれほど温度が上がらず、あまり効率が落ちません。欠点としては、柱を立てるので、使える農機具に制約がある、農作業の効率が落ちるということです」
 この後、参加者と活発な質疑応答がありました。建設費や建設コスト回収期間についての質問には、「投資回収の期間は日照時間が多いと8年ぐらい、少ないと12年ぐらいで、平均10年です。1haの建設費は約1億2000万円から1億3000万円。年間約1500万円の売電収入が見込まれます」と答えました。このほか、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)や電力網への系統接続の現状や課題についても語り、「停電を極力起こさないようにするという電力会社のマインドがあり、停電を起こさないことにコストをかけてきました。停電のリスクが増えても料金が安い電力を売り、消費者がそれを選べるという社会もありうるのではないでしょうか」と提案しました。





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毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

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