読者とともにつくりだす「毎日メディアカフェ」
毎日メディアカフェでちょっと一息

  • ホーム
  • ニュース
  • 毎日メディアカフェとは
  • イベントカレンダー
  • イベントアーカイブ
  • アクセス

イベントアーカイブ

前川喜平さん・谷口真由美さん対談「リアル・ハッキリ言わせていただきます!」

開催日:2月26日(火)19:00~20:30 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

毎日メディアカフェのトークイベント「前川喜平さん・谷口真由美さん対談 リアル・ハッキリ言わせていただきます!」が2月26日、毎日ホールで開かれ、170人が参加しました。
 2018年3月、ABCラジオで放送した「谷口学園春のラジオ講座~愛のある『お批判』が世の中を変える!?~」で、元文部科学省事務次官の前川喜平さんと、大阪国際大学准教授の谷口真由美さんが初めて共演しました。2人はそこですっかり意気投合し、今年2月5日に、対談本『ハッキリ言わせていただきます!黙って見過ごすわけにはいかない日本の問題』(集英社)を出版しました。この刊行を記念してのトークイベントです。
 進行役は本を担当した集英社学芸編集部・出版管理室部長の藤井真也さんが務めました。対談を本にまとめたフリーランスライターの戸高米友見さんも同席しました。
 藤井さんははじめに、「谷口さんから話があり、これはすごい本になると思い、作らせてもらいました。このメンバーでミニ全国ツアーをしています。重版が決定しました」と話しました。前川さんは「今日は言いたいことを言わせてもらいます」、谷口さんは「戸高さんがマシンガントークをまとめてくれました。本の下の部分にある注釈を書いてくれたのですが、それを見るだけでも価値があります」と話しました。
 藤井さんは本に書かれている谷口さんの「批判のお作法5か条」を紹介しました。
第1条 批判されてもキレない
第2条 批判は「事象」「事柄」「発言」などについてすべし。人間性への攻撃はNG。
第3条 批判は「事実」に基づいてすべし。根拠が思い込みや固定観念はNG。
第4条 批判は「愛」が必要。その先に「よりよくなる〇〇」(〇〇には社会、会社、学校、地域など)があるべし。うっぷん晴らしはNG。
第5条 批判には「責任」が伴うべし。公益通報などの匿名性は守らなければならないが、安全地帯からの匿名での言いたい放題はNG。
 これについての説明を求められた谷口さんは「大学で学生に、私に批判をしなさい。私の言っていることが正しいと思って聞くのは、批判の目がない。教師を乗り越えるために勉強するのだからと言っています。批判されてキレる人が多いですよね。某永田町の政治家とか。人間性への人格への攻撃、家族への攻撃はしてはいけない。発言がおかしいなら、どういうふうにおかしいかを言わなければならない。事実を突き詰める力が大事です。批判は愛があるからする。批判するのは疲れます。なぜするかと言えば、社会などをよくするためです。批判には責任が伴います」と述べました。
 藤井さんが最初に示したテーマは「沖縄県民投票結果を受けて」です。普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設に対する賛否を問うた県民投票で、反対43万4273票、賛成11万4933票という結果が出ました。これをどう考えるかです。
 谷口さん 某国会議員が、賛成、どちらでもないと投票した人、投票に行かなかった人を足すと反対票を上回るとツイートしました。フェイクが出てくるのが今の時代です。大きな声でデマを言う人がいて、信じる人がいる。それが事実になってはいけない。
 前川さん それ(投票に行かない人をカウントする)を言うなら、前の総選挙で政権党に投票した人は全有権者の5分の1程度しかいませんね。沖縄の問題に向き合うのは苦しい。見なくてもいいという心理が働くのかもしれません。県民投票の結果が1面トップでない新聞がありました。どうして1面トップではないのか。
 谷口さん 社説にも書かなかったですね。3面には投票率が5割しかないというような書き方をしていました。5割も投票に行ったのです。実は投票前に、玉城知事にインタビューしました。知事の周りの方が心配していたのは投票率でした。投票数が少ないのは避けたいと言っていました。ですから、5割を超えて良かったと思いました。投票に行かなかった人の多くは、これまで民意を示してきた、どうせ民意を汲んでもらえない、行っても変わらないという気持ちです。法的拘束力がないとやたらと強調する番組がありました。法的拘束力がないという問題だから、政治判断が大事なのです。ハンストをした青年の行動をテロ行為だと言った政治家がいました。命をかけた意思表明をテロ行為だと言ったのです。彼は誰も殺したわけでもない。
 前川さん これ以上明確な民意はなく、これを無視する政治はありえない。建設をストップして、考え直すべきです。アメリカと向き合うことをしなければならない。トランプ大統領のノーベル平和賞推薦の前に、することがあるでしょう。
 谷口さん 首相は「これからも沖縄との対話は継続していきます」と言いましたが、これまでいつ対話したのですか。継続すると言った舌の根がかわかないうちに、土砂が投入されているのですよ。基地があるから雇用されている、基地があるから経済的に成り立っているという説を信じている方がいると思います。基地は広い土地のほとんどが滑走路などで働いている人が少ないのです。そこに住宅地やショッピングモールができたら、雇用が創出されるのですよ。普天間が危険な基地だから移転すると言われますが、辺野古ができても普天間がすぐに返還されるわけではない。政府の言っていること、ちまたの情報が事実かどうか検証しなければならないと思います。
 前川さん 沖縄に対する無関心があると思います。かつては琉球王国がありました。150年前からの歴史を学ぶ必要があると思います。沖縄に修学旅行に行く学校があります。伊勢神宮に行くよりは沖縄に行くのがいい。
 谷口さん 長崎、広島、沖縄に行くのはへんだと言われる。平和を教えることが政治的だと言われるおかしな状況です。
 前川さん 平和教育、人権教育は政治的だと言う人がいます。政治的中立性という言葉を権力者が使うと危ない。最も中立でない人がそう言うのは、俺たちを批判するなということです。
 谷口さん 日本国憲法を学校で教えるのを政治的だと言った地方議員がいました。憲法が定めているのは人権と統治機構です。三権分立は統治機構の部分です。首相は「立法府の長です」と言いましたが、立法府の長は衆院議長と参院議長です。首相は国の最高責任者だとも言いますが、誰が最高責任者だと決めたのですか。
 前川さん 沖縄の人々はここまで虐げられると、堪忍袋の緒が切れるのではないか。琉球独立論が出てくるのではないかと思います。
 次に、主権者教育についてです。
 前川さん 18歳選挙権に伴い、高校生の政治活動を制限するという通知を見直しました。新しい通知には、現実の政治事象を積極的に取り上げろと書いてあります。一方、教師は自分の意見を言って、生徒に不用意に影響を与えることを避けなければならないとも書いている。政治的中立性という言葉が壁になっています。ドイツの政治教育では、自分の見解を言ってもいい。対立する政治的見解を公平に教え、生徒に考えさせるというものです。教師が政治的見解を持っていないのに、高校生に政治的見解を持ちなさいとは言えない。政治的見解で生徒を圧倒してはいけないが、対立する考えも示したうえで、批判する力を育てなければならないと思います。高校で沖縄のことを教材として使い、議論する授業をしてほしい。県民投票の年齢別の投票行動を見ると、18歳、19歳の反対の率は20代よりも高い。高齢の人ほど反対の率が高いのですが、18、19歳だけ20代よりも高い。高校の先生たちが一生懸命授業をしたのかもしれないですね。
 統計不正問題も取り上げられました。藤井さんは「役人はどうして記憶がなくなるのか」と尋ねました。
 前川さん その傾向はこの6年で強まりました。以前はこんなに劣化していなかった。強い権力があって、人事権を持たれている。まともな仕事をするにはポストが必要です。私は初等中等局長になりたかったから、任命権のある人の言うことを聞かなければならなかった。そうやってポジションを得たのです。今は官邸指導、一強指導です。権力が集中しすぎている。政治の劣化が役人の劣化になっている。もともと、教員バッシング、役人バッシングが続いてきました。
 谷口さん 公務員バッシングをしていたのは、1割の人を叩くことにより、9割の人の心がすっきりしたということです。しかし、公務員を叩いて給料を下げたことにより、働く人全体の給料が下がった。物事に絶対的な白、黒はない。誰かだけが悪い社会なんて、ありえないのです。公務員バッシングにより労働者の権利が低下しました。本来は優秀な若者に公務員になりたい、官僚になりたいと思わせないといけません。
 前川さん 官僚こそが国を動かしている自負、あるいは思い上がりが官僚にはありました。政治主導というのは正しい、政治家が責任を持つのは正しいのですが、公務員になる人は世の中のために仕事をしたいという使命感がある。バッシングすると志望者が少なくなると思います。
 谷口さん 娘の通う学校の先生が3人倒れました。大阪の学校は劣悪な環境にあります。維新の教育改革で、学力テストの試験結果がいいところは優遇するようになった。しかし、お金をかけるべきところは学力の低い地域です。子どもの成績は親の経済力に直結しています。お金がない子は塾に行けない、大学に行けない、貧困から抜け出せないという悪循環があります。
 前川 お金をかけないことを正当化するには、競争主義です。これがいろいろなところに広がっている。統計不正問題について言うと、役人は強い権力に逆らえない。忖度か指示かは分かりませんが、役人の判断だけでやるはずがないです。真っ当に仕事をしようとしたところに、政治の力が働いたように見えます。首相秘書官が『記憶にない』というのは、ほかでもありましたね(笑い)。加計学園の問題です。
 谷口さん 公務員の習性はメモ屋だと思っています。すぐに議事録ができるようにしている。
 前川さん 官邸の指示はきちんとメモしていると思いますよ。厚労省の検討会の結論と逆になったのは、首相秘書官の影響です。秘書官が決められるはずはなく、首相の意向があるから変えたのでしょう。
 谷口さん 隣のおばちゃんを巻き込んで、統計不正問題って何なん?と話してみる。小出しに情報を出しながら、問題意識を共有していく。おかしいなと思ったことを隣のおばちゃんに話せるか、職場のおっちゃんに話せるか。実験してみてください。
 前川さん 加計学園問題って知っていますかと聞いてみようかな(笑い)。忘れないことが大事だと思います。権力者は国民が忘れてくれると思っている。風刺とか笑いも対抗手段です。
 1時間30分に及ぶ対談の終了後、多くの参加者が2人のサイン入りの本を買い求めていました。



毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

松田まどかのCSR担当者レポート

松田まどかの団体レポート

学びのフェス2017夏

SAVE the BLUE

         

NPO/NGO活動紹介

自治体による企業との取組

次世代を担う学生の活動紹介

活動レポート

毎日メディアカフェとは

毎日メディアカフェを使ってみませんか

協賛されたい企業の方へ

毎日LIVE

プレシーズ

学びのフェス2017夏

EVENT CALENDAR

2019年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
2019年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
2019年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

関連リンク

毎日新聞

小学生新聞

15歳のニュース

15歳のニュース

MOTTAIANAI

毎日新聞 愛読者セット

イーソリューション

プレシーズ

ページtop