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みんなで考える!大都市東京のごみの今と未来

開催日:2月19日(火)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

毎日メディアカフェのトークイベント「みんなで考える!大都市東京のごみの今と未来」が2月19日、毎日ホールで開かれました。
 企画したのは毎日新聞東京本社社会部の成田有佳記者。成田記者は2017年11月、東京都杉並区の清掃事業を取り上げた連載「ドキュメント 東京ごみストーリー」を担当しました。取材を通じて知り合ったお笑いコンビ「マシンガンズ」の滝沢秀一さん、大東文化大学准教授の藤井誠一郎さんに声をかけ、トークイベントが実現しました。ゲストとして、東京都内の区清掃職員(匿名)がトークに加わりました。会場には約100人が集まりました。
 進行役を務めた成田記者ははじめに、「ごみ収集の先に続く中間処理や最終処分、ごみ減量の必要性、さらに清掃の現場で日々働く人々の姿などを理解してほしいと思います」と企画の趣旨を話しました。
 滝沢さんは「ごみ清掃員を6年間しています。現場で見たり聞いたりしたことを話したいです」とあいさつしました。滝沢さんは1976年東京都生まれ。1998年に西堀亮さんとお笑いコンビ「マシンガンズ」を結成。「THE MANZAI」2012、14年認定漫才師。2012年、お笑い芸人の仕事と並行してごみ収集作業員の仕事を始めました。体験や気づきを発信したツイッターが人気となり、2018年秋に「このゴミは収集できません」(白夜書房)を出版し、現在5刷になるほど好評です。
 藤井さんは1970年広島県生まれ。同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程修了。博士(政策科学)。同志社大学総合政策科学研究科嘱託講師などを経て大東文化大学法学部政治学科准教授。2018年春、新宿区の清掃行政に密着した研究論文を基にした「ごみ収集という仕事」(コモンズ)を出版しました。藤井さんは「地方自治論を研究していて、その一環で新宿区の清掃現場に行きました。『ごみ収集という仕事』はなかなか反響があり、7刷りまでいきました」とあいさつしました。
 最初のテーマは「収集の1日」です。滝沢さんは行政から委託を受けてごみ収集をする会社に勤めています。「午前6時半に会社に集まり、アルコールチェックをする。住民の皆さんと話す機会があるので、アルコールのにおいがするとまずいからです。8時から4時間収集作業をします。午後の作業は早ければ2時か3時、遅いと5時ごろに終わります」と説明しました。
 区清掃職員と滝沢さんはごみ収集の現状を話しました。区清掃職員が「事故やけがも多いので、安全確認をしっかりしています。戸別収集で家の前まで行きます。一戸建ての家庭は玄関前に出します。集合住宅は1カ所に出してもらいます。戸別収集だと住民の方とふれあえます。ごあいさつもします。戸別収集前と比べると、ごみの量は2割減です」と話すと、滝沢さんは「家の前に出すので、責任が出ますからね」と応じました。区清掃職員は「長い間、収集をしている職員は、指でごみ袋をつまむので、そのままの形に指が固まってしまう人もいます」と大変さを話しました。滝沢さんは「僕は腰痛がありますね」と述べました。
 藤井さんは「新宿2丁目の正月明けの惨状」と題した写真を見せました。今年1月4日に撮影した写真です。「人の背の高さぐらいまで積み重なっています。洗濯機やタンスなどがある。どんなごみも一緒くたです」。「置いておけば、清掃員が何とかしてくれると思っているのでしょうね」と滝沢さんはコメントしました。新宿2丁目では、住民が何とかしようと、ルール作りを始めているそうです。1月4日については、参加者から「例年と可燃ごみ、資源ごみの回収日が違い、住民が混乱していたので、ごみが混在したのかもしれません」との指摘がありました。成田記者は「看板を立てるなどの広報はしていますが、きちんと情報が届かない。どのように広報するかというのが課題だと思います」と述べました。
 滝沢さんは「不燃ごみ」について言及しました。「皮肉な言い方ですが、不燃ごみで回収されるごみが一番燃える可能性があるのです。100円ライターとか、スプレー缶、携帯電話のバッテリーなどです」。区清掃職員も「最近多いのはリチウム電池です。圧縮すると、火が出ます。買ったお店で処理してもらうといいです。デジカメが入っていて、つぶれて発火したということもあります」と話しました。藤井さんは「清掃車は1台あたり800万円。税金から出ています。それを考えると、きちんとごみを出さないといけないと思います」と指摘しました。
 ごみ収集の先には、清掃工場での中間処理、最終処分があります。藤井さんは「自治体は収集から、運搬、中間処理、最終処理までをするのが普通ですが、東京都は違います。収集は各区に任され、組合が清掃工場を運営し、東京都が埋め立てを担当します。2000年に清掃行政を各区に移管したためです。区民からすると、分断されたという面があります。清掃工場や埋め立てがPRされていない感じがします」と述べました。東京都の最終処分場については、「あと50年もつと言われています。その後、どうなるかは決まっていません」と説明しました。
 続いてのテーマは、捨てる前に考えたい「ごみ減量」です。滝沢さんは「恵方巻きの廃棄がニュースになりましたが、僕はクリスマスケーキ、おせちのほうが多いと感じます。食品ロスは高級住宅地のほうが多い気がしますが、特殊なものがあるから、そういう印象になるのかもしれません。メロン3箱がそのまま出ているとか。ごみの45%は家庭から出ています。芸人の友だちを見ると、冷蔵庫が大きい人のほうが食品ロスが多い気がします。食品ロスは金額にすると、1家庭で1年間6万円という説もあります。捨ててやろうという意識はないと思うのですよ。世界人口が増えて、食料不足になるのは目に見えているので、食品を捨てることは、未来の人の権利を奪うことになるのではないかと思います。ごみ収集していて、まだ使えるものがある。100円だから買って、すぐに捨ててしまうケースがあります。思いを込めて買えば、捨てないと思うのです。買うときに、捨てるところまで考えてほしい。冷蔵庫の中身を夜にチェックすると、無駄なものを買わなくなると思います」と呼びかけました。
 藤井さんは行政の直営か、委託かという問題に言及しました。「東京都内には8000人の清掃職員がいた。今は3800人ぐらいです。委託が増えたのです。清掃車を見ると直営か委託かが分かります。委託の方がいないと、回らない状況です。行政の公共サービスを直営でするか、委託するか。誰がやろうがいいと思うかもしれませんが、過度な委託はよくない、なるべく直営でやるのが住民のためになるのではないかと思っています。民間は利益を出さなければならないので、中には手抜きをするということが出てきます。委託ばかりになることが住民にとってよいことなのかどうかを考えてほしい。ごみ収集の付加価値として、職員がまちのことを把握できるということがあります。行政にとって、重要なデータベースとなります。区民のことを考えた収集の付加価値があるように思います。直営と委託のバランスを維持しながら、住民のためになるサービス体系ができることを願っています」と話しました。
 参加者への呼びかけとして、藤井さんは「清掃現場では、皆さん、苦労されている。それなのに、あまり感謝されないという気がしており、腹立たしさを覚えます。この人たちがいるために、まちがきれいに保たれている。清掃職員を見かけたら、おつかれさまと一言かけてほしい。職員の方にとっても、モチベーションになると思います。リスペクトするのが住民の義務だと思います」と述べ、滝沢さんも「3人あいさつをしてくれれば、そのまちのことを好きになると運転手が言っていました」と応じました。区清掃職員は「資源ごみと言われますが、ごみではないので、資源です」と訴えました。
 この後、活発な質疑応答がありました。
最後に、藤井さんは「皆さんで清掃に参加するということが必要です。清掃工場や最終処分のことまで考えて、ごみ分別をする。皆が参加する清掃行政にしましょう」、滝沢さんは「ごみのことに興味を持ってくれてうれしいです。見かけたら、声をかけてください」、区清掃職員は「一般の方がたくさん来られて、興味を持ってくれていることを感じました。これからもまちの美化に努めます」と語りました。
 会場では、藤井さん、滝沢さんの著書が販売され、滝沢さんは笑顔でサインに応じていました。



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