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乳酸菌の知られざる力と乳酸菌L-137の秘密

開催日:2月13日(水)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

セミナー「乳酸菌の知られざる力と乳酸菌L-137の秘密」が2月13日、毎日メディアカフェで開催されました。
 企画したのはハウス食品グループ本社。ハウス食品グループのハウスウェルネスフーズ株式会社は乳酸菌、特に「乳酸菌L-137」について研究し、製品化しています。セミナーの講師は長年乳酸菌を研究してきたハウスウェルネスフーズの広瀬義隆さんと、乳酸菌事業部長の曽我恒太郎さんです。
 はじめに、広瀬義隆さんが話しました。広瀬さんはハウスウェルネスフーズ開発研究所研究部第二グループマネジャー。2001年大阪大学大学院薬学研究科博士前期課程修了。同年武田食品工業株式会社(現ハウスウェルネスフーズ)入社。入社後から現在まで研究部門に所属し、一貫して乳酸菌L-137の研究に携わっています。2010年に大阪大学大学院薬学研究科で学位取得(研究テーマ:乳酸菌Lactobacillus plantarum L-137株の免疫調節作用に関する研究)。薬剤師。
 広瀬さんはまず、乳酸菌の定義、種類について述べました。「乳酸菌とは『糖質を代謝し、乳酸を生成する細菌類』のことです。慣用名であり、分類上の呼び名ではありません。遺伝子による分類では、6科35菌属300菌種以上があります。生息域で分類すると、大きく三つに分かれます。乳系、植物系、腸管系です。乳系の乳酸菌の特徴は乳糖を分解してエネルギーを獲得して増えるということです。植物系は穀物、大豆、芋、野菜などから分離した乳酸菌です。植物の糖をグルコースまで分解して増えます。腸管系は腸の中から分離された乳酸菌です」
 次に、研究の歴史です。「研究史に外せない4人を紹介します。ルイ・パスツールは発酵や腐敗が微生物の働きであることを見つけた人です。ロベルト・コッホは乳酸菌の純粋培養法を開発しました。腐敗や発酵した微生物を培地に入れると、いろいろな微生物が入っていて、どの菌がどんな役割をしているか分からない。コッホは1個の菌を分離し、それを大量に増やす技術を開発しました。コッホはコレラ菌の発見者でもあります。イリヤ・メチニコフは乳酸菌による不老長寿説を提唱しました。ヨーグルトを摂取すると腸内に乳酸菌が定着して、腐敗菌の増殖を抑え自家中毒を防ぐことができると主張したのです。ロイ・フラーは『プロバイオティクス』を提唱しました。腸内フローラのバランスを改善することにより、人に有益な作用をもたらす生きた微生物をプロバイオティクスと定義しました」
 乳酸菌が体に良いとされるのは、どうしてでしょうか。乳酸菌が腹の調子を良くする仕組みについて、「乳酸菌が腸に入ることにより、腸内はアルカリ性から弱酸性になり、腸の機能が向上して消化吸収が促進される」と説明しました。「おなかの調子を良くする乳酸菌に期待されることは、①生きたまま腸まで届くこと②長く腸にとどまること③腸で速く、大量に増えることです。しかし、摂取した乳酸菌が腸にくっついて、その場に定着することは難しいことが分かってきました。一方、殺菌された乳酸菌や乳酸菌の菌体成分、代謝産物も有効性を示すことが明らかになってきました。乳酸菌の主な生理機能としては、整腸作用、感染防御、血圧降下、免疫賦活、免役調節、脂質代謝改善、さらに歯周病の予防・改善もあります」
乳酸菌の説明の最後に、おまけとして、「飲むヨーグルトと乳酸菌飲料の違い」を述べました。「飲むヨーグルトはヨーグルトをミキサーにかけ、飲みやすくしたもの。乳酸菌飲料はヨーグルトを原料に水分、糖分、香料などを加えてつくられます」
 続いて、メーンテーマである「乳酸菌L-137」に移りました。「乳酸菌L-137は発酵食品から分離された乳酸菌Lactobacillus plantarum L-137を培養し、加熱処理後、製剤化したものです。ピクスル、漬物などの食品、ヒトの消化管にも広く存在する安全性の高い乳酸菌です。細長い菌です。1990年代、ハウスウェルネスフーズの前身の武田食品工業が発酵食品の研究・開発をしていました。デンプンを分解できる性質を持つ乳酸菌L-137株に注目したのです。デンプンを分解できる乳酸菌は他になかなかない。野菜ジュース、甘酒、漬物などに使う研究をしていましたが、これらの食品の味を良くするのには向いていない。そのころ、免疫に作用する食品を探していたので、L-137とその他の乳酸菌の免疫指標を比べてみました。すると、L-137は免疫細胞のIL(インターロイキン)-12産生を強く誘導することが分かりました。免疫というのは、体を異物から守る抵抗力のことです。ノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑先生の免疫療法が話題になっています」
 「L-137は加熱処理をしています。それには理由があります。菌を培養すると菌が増えますが、一定の培養時間が経つと、IL-12産生誘導能が減少することが分かりました。産生能力は菌の数が多すぎるとかえって下がってしまうのです。産生誘導能を最も良い状態でとどめておくために、加熱殺菌処理しています。また、加熱処理により、安定性が高まり、消化液の影響を受けにくくなります。生きているとチルドでの保存が必要で、使い方が限定されるし、賞味期限が短くなります。加熱処理していると、室温で保存できます。お客様の手に届くときまで最も良い状態を保てるのです」
 広瀬さんはさらに、臨床試験の結果を報告しました。いずれも、信頼性の高い二重盲検無作為化比較試験です。まず、「免疫機能上昇とQOL向上」。乳酸菌L-137を摂取した人は、4週目には免疫機能の指標となる「T細胞増殖能」が上昇し、8週目から体調が有意に向上しました。次は「風邪予防効果」。風邪を引きやすいことが別の研究で確かめられている「精神的ストレスを強く感じている健常者」を対象にした臨床試験で、5週目以降は風邪発症件数が有意に減少しました。最後は「歯周病改善効果」。歯周ポケットを有し、治療後のメンテナンス期間に入っている人が対象です。歯周病をテーマにしたのは、歯周病の予防・改善には免疫が重要だとされているからです。摂取したグループは12週後、歯周ポケットの深さが浅くなりました。広瀬さんは「歯周病は心臓病や動脈硬化、糖尿病などと関連することが分かっています。L-137の日常摂取により、感染防御能が高まっただけではなく、創傷治癒(傷の治り)が早まったと考えられます」と説明しました。
 L-137の今後の可能性はどうでしょうか。広瀬さんは「L-137が皮膚の表皮細胞などのヒアルロン酸産生にどのような影響を及ぼすかを調べています。L-137が免疫細胞にある特定の物質を作らせて、ヒアルロン酸産生を上昇させることが明らかになってきました」と述べました。L-137の用途の広がりとして、畜産分野では、ブロイラーや比内地鶏などの飼育成績改善、水産・養殖分野では、バナエイエビ、ブラックタイガーなどの飼育成績改善の実例が得られていることを紹介しました。
 最後に、「L-137は安全性が確かめられ、米国ではサプリメントとして使われています。安定性が高く、広い応用範囲があります。今後の研究に期待してほしい」と締めくくりました。
 次に、曽我恒太郎さんです。曽我さんはハウスウェルネスフーズ乳酸菌事業部長。1993年ハウス食品入社。一般営業経験を経て製品企画開発を担当。フルーチェやオーブンレンジ商品やレトルト製品などの製品企画開発を経験しました。その後、2009年にハウスウェルネスフーズ株式会社に出向し、製品企画開発だけではなく 乳酸菌L-137の事業化に携わり、乳酸菌L-137を活用した原料販売や、配合製品の開発に 情熱を注いでいます。
曽我さんは「ハウスウェルネスフーズは機能性飲料市場でリーディングカンパニーです。『ウコンの力』などはご存じと思います。乳酸菌事業は二つの社会課題の解決を目指しています。一つは健康寿命の延長、もう一つは脱抗生物質です。家畜の飼育や水産養殖に乳酸菌を飼料として活用し、安心安全な肉や魚を消費者に届けたいと願っています。私たちはベトナムの養殖場に年間20回ほど行きます。ベトナムではエビだけでなくナマズ(パンガシウス)の養殖用飼料としても可能性を追求しています。養鶏の産卵率の向上も確かめられています。アメリカのサプリメント企業に原料提供をしており、台湾では『健康食品』という、日本の特保にあたる認証を得ています。乳酸菌事業で、5年後には年間100億円の売り上げを目標にして事業を遂行しています。すべてのお客様に食で健康を提供するのが我々のミッションです」と話しました。
 この後、参加者と活発な質疑応答がありました。



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