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AIビジョンはどこまで見えるのか?~「オーカム マイアイ2」体験会

開催日:12月21日(金)14:00~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

毎日メディアカフェのイベント「AIビジョンはどこまで見えるのか?~『オーカム マイアイ2』体験会」が12月21日、毎日ホールで開かれました。
 2017年に開発されたイスラエルの最先端AIテクノロジー「オーカム マイアイ2」は、新聞や郵便物などの活字をはじめ、色や物、人の顔まで認識して音声で知らせることから、世界の視覚障害者の間で大反響を巻き起こしています。全盲で「オーカム マイアイ2」日本語版ユーザーである毎日新聞編集編成局情報編成総センターデジタル編集グループの岩下恭士記者が企画しました。岩下記者は毎日新聞ニュースサイトの「ユニバーサロン」編集長も務めています。
 午後2時から、体験会が始まりました。「オーカム マイアイ2」の販売を手がけるケージーエス株式会社の社員が参加者に使用方法を説明し、実機体験してもらいました。「オーカム マイアイ2」は長さ76mm、幅21mm、厚さ14.9mmのコンパクトサイズ。重さは22.5gしかありません。メガネフレームに磁石で取り付けます。マイアイ2の表面を押すか、本やちらしなどの見たい部分を指さすと、音声で読み上げられます。上下左右約75度の範囲のものが読み取りの対象になります。再びマイアイ2の表面を押すか、目の前で手を開くと、読み取りは中止されます。参加者の多くはその性能に驚いていました。
 午後6時30分からはセミナーが開催されました。岩下記者、マイアイ2を開発した企業「ORCAM Technologies」の日本統括責任者の柳平大輔さんと日本事業アシスタントマネージャーのケイツ顕さん、新潟大学工学部福祉人間工学科准教授の渡辺哲也さんの4人がパネルディスカッションをしました。
 岩下記者は「全盲の人間がITに期待することはまず、好きなところに自力で行けること、そして文字を自由に読みたいことです。点字ではなく、皆が読んでいるものを同じように読みたい。スマホでスキャンすると読み上げてくれるシステムはありますが、ネット環境がないと使えない。オーカム マイアイ2はそれなしで使えるのが長所です。冬のボーナスを投じて買いました。文字が読めることのほかに、時計を見るしぐさをすると、時間を読み上げてくれます。物体認識、顔認識、色認識、紙幣認識が使えます。周りに誰がいるか分かるのはうれしいことです。誰が前から来たかを知りたい。全盲だと、自分から挨拶できません。上司から声をかけられ、恐縮することがあります。マイアイ2は顔を登録できます。画像ではない特殊技術で顔の情報を登録するそうです。道を歩いていると、周辺の店の看板などを読み上げるので、歩いていて楽しい。これまでは、ただ目的地に向かって歩く無味乾燥な状態でしたが、周囲のことがリアルタイムで分かる。そんな喜びもあります」と話しました。
 柳平さんは「ORCAM Technologiesはイスラエル企業です。従業員約150人中、約120人は技術者です。目の見えない、あるいは見えにくい方の目となって、サポートするというのが我々のミッションです。30カ国、20言語に対応し、2万人のユーザーがいます。元々、自動運転のパイオニアである『モービルアイ』という企業が開発を始めました。モービルアイは衝突防止システム、逸脱防止システムなどを開発しており、周囲に何があるかの情報を処理することを研究していました。それを視覚障がい者の支援に応用しました」と述べました。
 ケイツさんは「オーカムのユーザーには視覚障がい者だけではなく、失読症の人もいます。3人のユーザーを紹介します。『世界最速の盲人』は元カーレーサーで、事故で失明しました。オーカムを使い、車の雑誌を読めるようになりました。『ロービジョンで生きる医学博士』は糖尿病の専門家で、学会に行っても資料やスライドが読めなかったのですが、それが読めるようになりました。『全米を感動させた元軍人』はイラクで自爆テロ攻撃に遭い、失明しました。妻、子どもの顔が見えないことに失望し、PTSDもありましたが、オーカムを使い始め、TV番組に出て、視聴者に感動を与えました。視覚障がいのある方は、日常のちょっとしたことに手間取ることがあります。『その日その時間を生きることができるようになった』というユーザーの感想があります」とユーザーの実例を紹介しました。
 渡辺さんは日本障害者雇用促進協会で働いていた経験があり、障がい者支援につながる調査・研究をしています。「視覚障がい者のICT調査などをしました。代筆代読を誰にしてもらうかの調査では、家の人に頼む頻度が高いが、断られる率も高いことが分かりました」など、調査研究を報告しました。
 岩下さんは渋谷区民です。障害者認定があると、日常生活に必要な杖や車いすなどの購入が本人1割負担になります。「文字の読み取り装置」9万8000円を購入したとすれば、9800円の自己負担で、9万円近い補助が渋谷区から出ます。この制度を利用して、64万8000と高価なマイアイ2の自己負担額を減らすことができたそうです。「最も便利だと思うのは、郵便物のチェックです。ヘルパーの方に読んでもらう際に、ピンクちらしなど恥ずかしい場合があります。自分でできるようになったので、助かっています。自動販売機で選べるようになったこともうれしいです」
柳平さんは開発について、「英語のアルファベットはシンプルですが、日本語は複雑なので、少し後回しになっていました。私がオーカムを知り、ぜひ日本で普及したいと提案しました。日本語版の最終的なチェックは日本の会社に委託しました。ハード自体は特別なものではなく、アルゴリズムの部分、コンピューターサイエンスが要です」と述べました。
 岩下記者は「指で的確に操作するのは慣れが必要。操作の方法を指示してくれる教育機能があるのがよい」とも評価しました。
 今後の展望について、柳平さんは「年内に1000台、来年は2000台というように増やしていきたい。大量に普及すると価格も安くできます」と話しました。



★参考記事:
ユニバ・リポート:<人工視覚>ネット環境がなくても使える視覚障害者用音声AIメガネ--毎日新聞
http://mainichi.jp/universal…/…/20180921/org/00m/040/011000c
ユニバ・リポート:AIメガネ「オーカム マイアイ」各社が出展--毎日新聞
http://mainichi.jp/universal…/…/20181031/org/00m/040/004000c




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