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障がい者達の成人を祝う写真撮影会10年の歩み

開催日:12月3日(月)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

「障がい者達の成人を祝う写真撮影会10年の歩み」が12月3日、毎日メディアカフェで開催されました。
 「障がい者達の成人を祝う写真撮影会」は、身体・知的・精神障がい者の成人を祝う振袖・紋服袴またはスーツでの撮影会を年1回開催してきました。セミナーでは、田村有希代表と、撮影協力してきた亀有スタジオ(葛飾区)の増田恭子さんが活動内容を報告しました。
 はじめに、田村さんが話しました。田村さんは1967年広島県生まれ、東京育ち。2007年に設立したヘアメイク・着付けの会社「合資会社アップル企画」を母親と経営するかたわら、ダウン症の息子が通う特別支援学校で、生徒の母親から「成人の写真撮影は諦めている」という声を聞いたことをきっかけに、障がい者の成人を祝う写真撮影会を各方面の援助で開催してきました。2児の母、2人の孫のおばあちゃんです。
 田村さんは撮影会の様子の写真を見せた後、次のように話しました。「撮影しているのは主に重度の障がいの方々です。息子が特別支援学校でお世話になりましたが、保護者から『写真館での撮影が難しい』『撮影のときにいやな顔をされた』という声を聞きました。私はヘアメイク、着付けの仕事をしているので、何かできないかと、亀有スタジオの増田さんに相談して、私たちで写真撮影会をしようということになりました。呉服屋さんなどに衣装を提供していただき、第 1回を開きました。当初、自閉症だったら小部屋を用意するという知識もなく、やり始めました。エントリーシート(申込書)で『スタッフに伝えたいこと』を尋ねています。『特にありません』が多いのですが、実際にはそうではありません。一人で撮る、両親と撮るという後に、姉と撮るという場面になったとき、自分の中にないプログラムだったのでいやがり、着物を脱ぎながら爪で引っかいてきた子がいました。それで反省して、事前に家族と話して詳しい様子を聞くようにしました。家族が『彼はゴムが好きなのでゴムを持っていく』と言っていたのに、実はその子はひもが好きで、はかまのひもを全部引っ張ってしまったこともありました。いろいろなことがありましたが、家族の皆さんの記憶に残る写真を撮り、家族が笑顔になれるようにと活動してきました。現在は板橋区とその周辺が中心ですが、今後は活動範囲を広げ、より多くの家族の写真を撮りたいと思い、NPO法人all smileにすることを目指しています」
 具体的な活動については、以下のように話しました。「撮影会の約2カ月前に、特別支援学校の保護者会、同窓会のつながりで親に知らせます。希望者にはエントリーシートを出してもらいます。振袖のポーズ見本写真を見てもらい、あらかじめ撮影の様子を分かっていただきます。申し込み者と事前に話をするようにしています。同じ障がい者を抱える親同士なので、分かり合える部分があります。ヘアメイクは5~10分。きちんとできるのは20人のうち1人か2人です。ヘア飾りをなかなか付けてくれない子がいます。着付けも5~10分。重度の子どもだと10分立っているというのが難しい。振袖、帯を使っての着付けです。ちゃんとした着物を着せてあげたいという思いでやっています。高校卒業後、体重増加になるお子さんが多いので、袖を工夫して仕立て直します。車いすの子は付け帯にして、負担がかからないようにしています。足袋がはけない子には足袋ソックスにします。撮影を含めて1時間弱で終わります。今年まで10回撮影しました。以前は1月の撮影だったので、『年賀状で使えないのが残念でした』という感想があり、7月にも開催しました。これまで、250人を撮影しました。皆さんから感謝の言葉をいただきました。普通の写真館ではなかなか写真を撮れません。写真館で子どもが暴れたりするので、トラウマになります。着物を着る機会もないので、ぜひ写真を撮って記念に残してほしい。いい思い出ができるというのが私たちの喜びであり、やりがいです。人手もなく、こぢんまりとした組織ですが、いろいろな地域で活動を広げたいと思っています」
 続いて、増田さんが話しました。増田さんは1952年墨田区両国生まれ。34歳の時、6歳の息子連れで亀有スタジオを営む増田秀行さんと結婚。40歳で主に撮影アシスタントとしてスタジオを手伝いました。5年前に夫を亡くし、現在は3代目の息子、娘とともに、写真館を続けています。増田さんは次のように話しました。
 「田村さんとは呉服屋さんでの前撮り写真を撮っていたときの知り合いです。3代目である息子は16歳のときに交通事故で高次脳機能障害になりました。見た目では分からないが、言葉が出てこないとかの症状があります。それで、私も障がい者の親と通じるものがありました。第2回のとき、想定外のことが起こりました。お姉さんと撮る場面で、えりを直した途端、腕をねじられ、離してもらえません。スタッフが押さえてくれて、ようやく離してもらえましたが、痛みと吐き気で、撮影を続けられず、病院に行きました。それからは積極的に声がけをしよう、ここをさわるよ、ここを直すよなどと話しかけています。そうすることによって、安心するのではないかと思います。通常の撮影と同じようにしますが、足をそろえられない子がほとんどです。毎年、お母さんから感謝の言葉をたくさんいただいています。撮影会に参加させていただいたことがありがたいと思います。家族が楽しかったと言って終われるよう心がけています。その場で写真を選んでいただくのがベストですが、長時間居られないから撮影が終わるとすぐ帰るので、撮った写真を全て、注文用紙とともに送ります。注文されたものをアルバムにして郵送しています。楽しく帰ってもらうということをモットーにしています」
 田村さんは仕組みについて、説明しました。「参加費は1万円で、六つ切り写真1枚をプレゼントします。参加費で衣装代、ヘアメイク、着付け、会場費、スタッフへの謝礼、着物のクリーニング代などをまかないます。2016年夏から板橋福祉工場の多目的ホールを借りてやっています。『子どもだけ撮ってくれれば』と言っていたのに、『こんなふうに撮ってくれるなら家族写真も撮ってほしい』と希望する家族も多くいます。家族は普段着のままで撮る場合と、フォーマルで撮る場合があります。父親と娘で写真撮影に来た家族がありました。黄色の着物を選んで着ました。撮影になったら、座った足を広げるのです。スタッフが横から押さえて、撮影するときに手を離すのですが、離すとすぐに足を広げる。どうしても足を開いた写真しか撮れませんでした。帰った後、お母さんから『なぜ黄色なのですか』『なぜ足を広げているのですか』と苦情がありました。結局は分かってもらえて翌日、お詫びの電話がありました。皆さんが納得できる写真をと思っていますが、厳しい言葉をいただくこともあります」
 会は来年、3月、7月、11月の3回、撮影会を開く予定です。3月は東京・青山での撮影会です。田村さんは「将来は2カ月に1回開催し、撮影場所も東京以外に広げたいと考えています」と将来計画を話しました。
 この後、参加者と質疑応答をしました。腕をねじられ病院に行った体験についての質問に、増田さんは「最初から、髪を引っ張られる、つばきをかけられるなどがありました。腕をねじられる体験をしても、親御さんの気持ちが分かるので、もう撮影をしたくないとは全く思いませんでした。そうではなく、もっと工夫しようと思いました」と答えました。家族からの感想については、「成人の写真を撮れると思わなかった、感謝しています、子どもも喜んでいました、といった感想をいただいています。写真を撮れたこと自体を喜んでくれる方が多いです」と話しました。
 「障がい者達の成人を祝う写真撮影会」の問い合わせ先は下記です。
メール allsmile.picture@gmail.com 
TEL・FAX 03-5915-9347



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