読者とともにつくりだす「毎日メディアカフェ」
毎日メディアカフェでちょっと一息

  • ホーム
  • ニュース
  • 毎日メディアカフェとは
  • イベントカレンダー
  • イベントアーカイブ
  • アクセス

イベントアーカイブ

谷めぐみのスペイン歌曲「知られざるハバネラの魅力」

開催日:10月30日(火)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

谷めぐみのスペイン歌曲「知られざるハバネラの魅力」が10月30日、毎日メディアカフェで開催されました。
 谷さんは北海道出身。大学で声楽を学んだ後、単身スペインに渡り、スペイン歌曲の幅広いレパートリーを得ました。日本では数少ないスペイン歌曲のスペシャリストで、熱くまろやかなクリスタルボイスが魅力です。深い洞察と共感で独自の世界を築き、スペイン歌曲の魅力を伝え続けています。演奏会、翻訳、通訳等を通じて、日本スペイン両国の文化交流にも貢献しています。
毎日メディアカフェでは2015年から毎年1回、歌とトークを披露しており、4回目の登壇となりました。今回はキューバで生まれ、スペインで花開いた舞曲「ハバネラ」に焦点を当てたトークです。
 谷さんは「スペイン歌曲について知っていただく機会をくださって、ありがとうございます。来てくださった方々にも感謝します」と挨拶した後、ハバネラについて話しました。まず、有名なハバネラの2曲として、「ラ・パロマ」「カルメン」を紹介しました。ラ・パロマは谷さんがハバネラに魅かれるきっかけになった曲です。「カルメンはマリア・カラスの歌唱で知られますが、彼女は舞台ではカルメン役をしたことがないのです」。
 ハバネラの歴史については、次のように話しました。
「ハバネラの起源は「コントラダンス」というフランスのフォークダンスです。マリー・アントワネットの時代からありました。これがハイチに伝わります。ハイチの国情が不安定になって、1791年にはハイチ革命が起こります。ハイチの人がたくさんキューバに渡りました。キューバのもとからあるダンスと、コントラダンスが融合してできたのがハバネラです。キューバのハバナは、現地ではHを発音せず『アバナ』です。アバナの形容詞形が『アバネラ』(Habanera)です」
 キューバからどうしてスペインに渡ったのでしょうか。「スペインのカタルニア地方は商業が発達していました。サトウキビ栽培のため、多くの人がキューバに渡り、お金を持ってバルセロナに帰りました。その財力がバルセロナを芸術都市にしました。ガウディのパトロンはグエル家で、ガウディは自由に建築物をつくることができたのです。ガウディ自身はとても質素に暮らした人物です。ガウディの最高傑作である『サグラダ・ファミリア』は未完成で、2026年落成に向けて建設中です。私が留学した1980年代半ばは工事現場で、がれきが積み上がっていました。寄付金だけで建設されていて、寄付金がなくなると建設が止まる状態でした。今は入場料収入が入るので、26年にはできると言われています。バルセロナには世界遺産のサン・パウ病院、カタルーニャ音楽堂もあります。私は音楽堂から30秒の所に住んでいました。サトウキビマネーを持つ人たちがキューバでハバネラを覚えました。『私のおじいさん』という戦争で亡くなったおじいさんを誇る歌があり、カタルーニャの人たちの多くが歌えます。センチメンタルでローカルな感じで、日本の演歌とも似ています」
 ここで、ハバネラのリズムを参加者に教えました。
 続いては、ハバネラの代表的作曲家イラディエールの紹介です。イラディエールは1809年生まれ。16歳で教会オルガニストになりました。24歳でマドリードに行き、作曲家・ピアニストとして活躍します。モンテフィホ伯爵夫人、2人の娘も弟子になりました。41歳でパリへ行き、ロッシーニら文化人と交流します。45歳で皇帝ナポレオン3世皇后の音楽教師になりました。かつて教えたモンテフィホ伯爵夫人の娘が皇后になっていたのです。「イラディエールは社交界を闊歩する存在になりました。この時期が彼にとって最も華やかな時代でした。1857年からアメリカに演奏旅行に行った際に、『ラ・パロマ』を作曲したと言われています。晩年は目が見えなくなり、故郷のバスク地方で亡くなりました。忘れられている作曲家で、『ラ・パロマ』や『エル・アレグリート』以外のイラディエールの楽譜を見るには、スペインの図書館に行かないと見られません」
 「エル・アレグリート」が有名になったのは、皮肉なエピソードからです。フランス人作曲家ビゼーはオペラ「カルメン」を上演します。カルメンの舞台はセビリアですが、言葉はフランス語です。オペラは不評でした。ヒロインを演じたセレスティーヌ・ガリ・マリアはアリアが納得できず、ビゼーに曲を替えるよう求めました。そのとき、ビゼーが聴いたのが「エル・アレグリート」です。この旋律を使ったアリア「恋は野の鳥」が誕生しました。「半音ずり下がりが魔性を表しています。エル・アレグリートとメロディーが同じで、今だとパクリだと言われます。イラディエールの遺族がイラディエールの曲だと気がつきました。ビゼー側は『民謡か何かだと思って使った』と謝り、『旋律は自分のものではない』と正直に記しました。エル・アレグリートのままだと、曲は埋もれていたと思います。ビゼーは初演から3カ月で亡くなりました。カルメンは後に有名なオペラになります。ビゼーにカルメンのヒットを見せたかったといつも思います」
 魅力あるリズム、ハバネラは、世界に広がりました。サラ・サーテ「ハバネラ」、ディ・カプア「オーソレミオ」などです。メキシコの「La Golondrina(ツバメ)」はメキシコオリンピックで使われました。ジャニス・イアン「Will you dance」はTBSテレビドラマの主題歌にもなりました。
 「クラシックと言えばクラシックで、歌としても聴ける、メロディーだけでも美しい、フィールドの広い音楽です。変化自在に姿を変え、癒し系の曲もなります。私のCDにもハバネラを4曲入れていました。スペイン人にとってもレトロなイメージがハバネラです。スペインは情熱的と思われますが、ゆるいリズムの中に哀愁を感じさせるものがあります。それがハバネラです。大きな1拍目のあとに、ためがある。まったりした感じです。スペイン歌曲は堅苦しくなく親しみやすい。スペイン歌曲の魅力を分かりやすく表しているのがハバネラです」と、ハバネラの魅力を語りました。
 最後に、ハバネラにアレンジした名曲「アマポーラ」を歌いました。 参加者がハバネラのリズムを手拍子するのに合わせ、ソプラノの澄み切った美声を聴かせました。



毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

松田まどかのCSR担当者レポート

松田まどかの団体レポート

学びのフェス2017夏

SAVE the BLUE

         

NPO/NGO活動紹介

自治体による企業との取組

次世代を担う学生の活動紹介

活動レポート

毎日メディアカフェとは

毎日メディアカフェを使ってみませんか

協賛されたい企業の方へ

毎日LIVE

プレシーズ

学びのフェス2017夏

EVENT CALENDAR

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
2018年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          


関連リンク

毎日新聞

小学生新聞

15歳のニュース

15歳のニュース

MOTTAIANAI

毎日新聞 愛読者セット

イーソリューション

プレシーズ

ページtop