利用します。
実験に使う器具、材料は、鶏肉、アルミホイル、ティッシュペーパー、水筆、ピンセット、グローブ、実験用メガネ。
まず、紙に濡らした指を押しつけて指紋を付けます。紙に水筆でニンヒドリン液を塗ります。ハンドバーナーで紙をあぶると、紫色の指紋が現れ、小学生が歓声を上げました。
続いて、鶏肉にニンヒドリン液を塗り、アルミホイルに包みました。これをバーナーで熱し、鶏肉が紫色になることを確かめました。
北さんは「人の指からアミノ酸、塩化ナトリウム、アンモニアなどの分泌物が出ます。このアミノ酸とニンヒドリンが反応して、紫色になったのです」と解説しました。
第2の実験はDNAの検出、「バナナからDNAをとり出そう」です。柴田さんは「目に見えないDNAを取り出します。家にあるもので実験するので、家庭でもやってみてください。生物は細胞からできています。ロバート・フックという科学者はコルクが水に浮かぶのを不思議に思い、自分で顕微鏡をつくって調べ、細胞を見つけました。私たちの体は60兆個の細胞からできていると言われています。細胞には核というものがあり、核の中にDNAが入っています。バナナにも細胞があり、DNAがあります。DNAの何がすごいかと言うと、指紋の形、耳の形など体の特徴はDNAが決めています」と解説しました。
実験に使う器具、材料は、バナナ、透明なコップ、10%食塩水、エタノール、台所用中性洗剤、弁当用調味料入れ、フリージングパック、コーヒーフィルター、輪ゴム、割りばし。
まず、コップにコーヒーフィルターをかけ、縁を輪ゴムで止めます。バナナ半分をフリージングパックに入れ、よくつぶします(細胞をこわす)。次に、バナナがひたるぐらい10%食塩水を入れ、軽くもんで、なじませます(DNAが食塩水に移る)。この溶液をコップの紙フィルターに注ぎ、こします。コップの中に中性洗剤を2、3滴入れ、コップを回して混ぜます。最後に、コップの中に割りばしをそっと入れ、コップの中の溶液の2倍のエタノールを、割りばしを使って注ぎ入れます。
すると、コップの中に白い綿あめのようなものが出てきました。これがDNAです。小学生たちは「すごい」と驚きました。DNAを割りばしで取り出して食塩水に入れると、溶けてなくなりました。
柴田さんは「家庭でもいろいろなもので試してみてください。理科に興味を持ってもらえるとうれしいです」とまとめました。
実験を教えた近藤麻綾さんは「小学生たちが楽しそうに実験をしてくれたのでうれしい。こうした機会に、科学の面白さを知ってほしい」と話していました。参加した世田谷区の小学4年生、福島にこさんは「今まで知らなかったことを知ったり、科学の不思議を知ることができました。先生がやさしいし、お姉さんたちが教えてくれて、とても楽しかったです」と感想を語りました。
跡見学園は11月10日(土)、授業見学会、クラブ見学会を開催します。北さんは「科学部も見学できます。ぜひ来てください」と呼びかけました。
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