読者とともにつくりだす「毎日メディアカフェ」
毎日メディアカフェでちょっと一息

  • ホーム
  • ニュース
  • 毎日メディアカフェとは
  • イベントカレンダー
  • イベントアーカイブ
  • アクセス

イベントアーカイブ

「みんなで学ぼうサンゴの海~サンゴ礁を明日に伝える」

開催日:1月30日(火)18:30-20:00 イベントのカテゴリー:国際サンゴ礁年2018

 


沖縄から東京へ出前講座(最終回)


 セミナー「みんなで学ぼうサンゴの海~サンゴ礁を明日に伝える」


   沖縄県サンゴ礁保全推進協議会の会長、中野義勝さんが登壇


 


 沖縄の海洋環境について知るセミナー「みんなで学ぼうサンゴの海」が1月30日、東京都千代田区一ツ橋1の毎日新聞社1階「毎日メディアカフェ」で開かれました。沖縄県サンゴ礁保全推進協議会の会長で、琉球大学熱帯生物圏研究センター瀬底研究施設の技術専門職員、中野義勝さん(59)が「サンゴ礁を明日に伝える」と題して実態などを報告しました。


 


●リスクマネジメントの弱さが課題


 


 温暖化による白化現象や生活排水、オニヒトデの大量発生などで世界各地のサンゴ礁が危機にさらされています。沖縄も例外ではありません。


 中野さんはサンゴを保全するための基礎知識として、生態系のリスクマネジメントについて解説しました。


 個々の生態系は揺らぎながらも一定の状態を維持しています。これが動的平衡で、この状態の臨界点を超えると生態系は異なる状態に推移してしまうレジームシフトを起こします。「そうしたリスクを避けるためにも資源管理を行うことは大切。自然のシステムと社会のシステムは相互依存の関係だが、サンゴ礁に関してはリスクマネジメントが弱い」と指摘します。


 また、サンゴ礁は熱帯起源の生態系で、それと双璧の存在がジャングル、いわゆる熱帯林です。「一方は水の中で生息。もう一方は空気を媒介としているが、双方とも高温で安定した気候が長く続いた熱帯で、さまざまな種の分化が起こった」といいます。


 


●多様な生き物たちが共生


 


 そもそもサンゴはどういう生き物なのでしょうか。


 海中を彩るサンゴは動物の仲間です。クラゲやイソギンチャクと同じ刺胞動物の一種で、食べ物の取り入れるところと排泄物を出す場所が同じという構造になっています。「表面にあるつぶつぶのものはポリプと呼ばれそれぞれが独立する単体で、それらが分裂して群体をつくる」。一つの群体には無数のクローンが集まっており、それがサンゴというわけです。


 サンゴ礁は単体で生きるサンゴと、サンゴ礁を形成する造礁サンゴに二分されます。


 造礁サンゴは、本体の下に石灰質の骨格をつくり、それらが長い年月をかけて幾重にも積み重なってサンゴ礁に成長します。


 サンゴは動物ですが、光合成の働きをしています。といってもサンゴ自体ではなく「体の中に褐虫藻という植物プランクトンがすんでいて、それが光合成の主体。二酸化酸素を吸って酸素をつくる役割をしている」。とても複雑で神秘的な生き物ですね。


 繁殖の仕方は、無性生殖と有性生殖の二通りがあり、有性の場合はサンゴの個体が産卵します。造礁サンゴの大半は雌雄同体のため、放出されるのは複数の卵と精子が入ったカプセル状のもの(バンドル)です。


 「サンゴは満月のころに卵を産むといわれるが、これだけ種類が多ければそうもいかない。卵は精子を包んだまま生まれてやがて両生になる。幼生は生息できる場所を探して着生するので、自由に海のなかを泳げるのはこの瞬間だけ」と中野さん。


 


●サンゴは沖縄の人々のアイデンティティー


 


 サンゴがつくりだした地形がサンゴ礁で、赤道を中心に北緯30度から南緯30度の間に分布しています。「ホットスポットフィリピンとカリブ海。日本は黒潮との関係があって北限は新潟の佐渡島だが、小笠原には約200種、沖縄には400種以上のサンゴがいる」とのことです。


 では、自然界でサンゴはどのような役割をしているのでしょうか。


 サンゴは、植物プランクトンである褐虫藻と共生関係にあり、褐虫藻は光合成をして酸素をつくり出すのは前述の通りですが、そのほかにも多様な生き物たちがサンゴの周りに集まって共に生きています。「その意味では森林と同じ様に生物多様性を維持する重要な機能を持っている」。すなわちサンゴを守ることは生物多様性の保全につながります。


 ところでサンゴの死滅につながる白化現象は、サンゴの中にいる褐虫藻が離れるために引き起こされます。その主な原因は温暖化や生活排水で、私たちたちの生活のあり方が問われています。「対応策の一つはサンゴの養殖や移植。沖縄の主要産業は観光だが、自然資源の価値はブランド力につながる。さまざまな対策を講じて、サンゴが生きられる環境をつくっていくことが必要だ」と中野さんは強調しました。


 中野さんは神奈川県出身。琉球大学の大学院で学んだのを機に沖縄に移り住みました。


 その中野さんは「沖縄の人々のアイデンティティーの一つは明らかにサンゴ礁」と断言します。「自分自身のアイデンティティーであり、将来の糧でもある。外交的な面で言えば日本(本土)と沖縄の関係そのもの。ものすごく深い。その深さを理解していただいたうえで、東京で享受している平和や繁栄が何なのかを考えていただきたい」と中野さんは言葉に力を込めました。


 会場からは「今後、企業に期待することは」などの質問がありました。中野さんは「やはり養殖や移植はインパクトがある。これを入口にして企業に問題点をブリーフィングしていきたい」と答えました。


 セミナーは同協議会の活動を支援する「アラムコ・アジア・ジャパン」が主催し、「沖縄から東京へ出前講座」と銘打つシリーズ(計3回)の最終回。今年は「国際サンゴ礁イニシアティブ」が呼びかける「国際サンゴ礁年」で、協議会でも「サンゴ礁ウィーク」(2月24日~3月11日)の期間中、沖縄の各地でイベントなどを開催する予定です。 【明珍美紀】


 

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトや毎日スポニチTAP-Iなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

松田まどかのCSR担当者レポート

松田まどかの団体レポート

学びのフェス2017夏

NPO/NGO活動紹介

自治体による企業との取組

次世代を担う学生の活動紹介

活動レポート

毎日メディアカフェとは

毎日メディアカフェを使ってみませんか

協賛されたい企業の方へ

毎日LIVE

プレシーズ

学びのフェス2017夏

EVENT CALENDAR

2018年1月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
2018年2月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28      
2018年3月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31


関連リンク

毎日新聞

小学生新聞

15歳のニュース

15歳のニュース

MOTTAIANAI

毎日新聞 愛読者セット

イーソリューション

プレシーズ

ページtop