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パラリンピアンに学ぶ身体のケア&メンテナンス体験講座

開催日:1月10日(水)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

毎日メディアカフェのワークショップ「パラリンピアンに学ぶ身体のケア&メンテナンス体験講座」が1月10日に開催されました。
 講師は毎日新聞社(パレスサイドビル)1階にある「マイナビ治療院」に勤務する星野直志さんです。マイナビ治療院は「パレスサイドビル名店会」に加盟しています。このイベントは名店会に加盟する店がメディアカフェでのイベントを企画する「パレスサイド名店会シリーズ」の一環として開催されました。
 星野さんは1980年生まれ。シドニーパラリンピックに出場、視覚障がい者(視力0.03~0.08)の陸上競技100mで8位入選、障がいの程度の異なる4人チームによる400m(4×100m)リレーでは、銀メダルを獲得しました。26歳から現在まで日本陸上競技連盟登録トレーナーとしてマラソン大会やクラブチームでのサポート活動に携わっています。引退後も陸上競技に携わりたいという思いから、多くのトレーナーが保有する「鍼灸マッサージ師」資格を取得。国家資格である第1種衛生管理者のほか、産業カウンセラー、国際救急法認定(MFA)、赤十字救急員、消防庁上級救命認定、日本体育協会スポーツリーダーの資格があります
 イベントは博報堂DYMPの毎日新聞担当である田中次郎さんが進行役を務めました。田中さんはまず、「ランニングで起こりやすいけがはどんなものがありますか」と質問しました。星野さんは「スポーツ障害には、突発的に起こる障害と、蓄積によって起こる障害に分けられます。突発的なけがは靴が合わないとか、違和感のある走り方をしてけがをしてしまう。雨や雪で路面が滑って転倒する。ぶつかってけがをする。よくあるのは打撲、捻挫、肉離れです。慢性的におこるけがは疲労によってフォームが崩れて起こります。膝、足首、腰が痛いなどが出てきます」と説明しました。
 田中さんは次に、「大会が近い場合などは焦りがあると思います。心の持ち方は、どのようにしていけばよいですか」と尋ねました。星野さんは「誰でもけがはしたくない。パフォーマンスを上げて記録を出したい。そのためには準備が必要です。自分に合った道具をそろえ、装備を身につけ、疲労があったらそれを取る。負荷が強くて耐えきれないのであれば、それに備える筋力や柔軟性をつけることが必要です」と答えました。続いては、けがの原因です。「路面は自分ではどうしようもない条件です。滑っているなら滑っているとき用の走り方、コース取り、均等に走るフォームをつくるといったことが大事です。靴はいろいろな種類があります。デザインや流行りで選びがちですが、足に合った靴、靴の中で足が動いてしまわないものを選ぶことが必要です」
 準備不足、ケア不足はどうしてけがの原因になるのでしょうか。「ウォーミングアップが大事です。筋肉が温まっていない状態で速く走る、長い距離を走ると筋肉にダメージが加わります。特にロードの場合は地面では反発が強く、負荷が増えます。軽いペースでも3時間、4時間走ると疲労が蓄積します。そうならないために、筋肉の温度を上げておいて、柔軟性、筋力を備えておくことが大事です。レースが終わった後、疲労が蓄積しています。きちんとケアしないと疲労が残ります。それが原因で故障につながることが多いです。ふだんからメンテナンスをして疲労をとり、次のレースに備えた準備をすることが大事です」
 この後、実際に参加者も身体を動かしながらのワークショップになりました。「感度には個人差があります。痛みがあるはずなのに実感しない、慣れてしまって脳が感知しないことがあります。慢性的に疲労が蓄積するのは、ふだんの姿勢、くせが原因になっています。左右均等な人はいないと感じます。肩のどちらかが上がっているとか、膝が開いているとかがあります。マラソンの場合、左右のアンバランスがあると、実際の距離以上に走っていることになります。左右均等にすることが最短のルートを走る準備の一つになります。自分ではなぜ記録が上がらないかが分からないが、専門の人が見ると、身体がゆがんでいる、フォームがばらばらだということがあります」
 身体のゆがみを知るテストをしました。赤い丸シールを床に張ります。両足をそろえた親指の間に、シールが位置するように立ちます。やや上方を見ながら、30秒足踏みをします。次に、目をつぶって、30秒足踏みをします。足踏み後にいる場所を見ると、シールの位置よりもずっと前にいる人が多くいました。「前に行く人は骨盤が前傾しています。重心の位置が前になっているので、足を上げているつもりが前に行ってしまう。背中が丸い方、猫背の方がそうなりやすい。左右にずれる方は骨盤の位置が左右どちらかに傾いている。膝が開いている方がいますが、これはおしり側の筋肉が縮んだ状態が普通になっていて、一方で腹筋が弱くなっていることを示しています。こういう方は腰痛になりやすい傾向があります」
 続いて、バランス感覚の確認をするテストです。右足で片足立ちを10秒間、左足で10秒間の片足立ちをします。続いて、目をつぶって同様に片足立ちをしました。「これがたいへんな人は、歩くときに真っ直ぐに歩いていない、真っ直ぐに保つ筋力が弱くなっていることが分かります。人間には利き手、利き足、利き目があります。左右均等に体重を載せる練習をふだんからします。軸足、重心を乗せやすい側の足の靴は減りが早い。靴の外側から減っていきます。自分の靴を見てみて下さい。それが皆さんの癖です」
 次はウォーミングアップの方法です。肩を意識的に上げた後、一気に力を抜きます。「これは筋弛緩法です。凝っている筋肉、緊張している筋肉に意識的に緊張を加えた後、脱力することにより、筋肉が弛緩する、緊張を取る方法の一つです。筋肉をあえて活動させることにより、筋肉の温度を上げる。すると、脳と筋肉の連結がうまくいき、代謝も高まります」
さらに、腹圧を上げるドローインです。10秒間、思い切りおなかをへこませます。「腹式呼吸をすると、横隔膜が動きます。横隔膜が動いているときの方が肺が大きく伸び縮みして、酸素を取り込む量が増えます。酸素は筋肉の栄養になるので、酸素濃度が高まると、パフォーマンスが上がります。スポーツをするときは体幹が大事です。体幹がぶれるとフォームが安定しなくなり、パフォーマンスが下がります。ふだんから腹圧を上げて、身体を固定することが大事です。だから、陸上選手は腹筋をします。僕は毎日300回しました」
 さらに、ストレッチです。「動的ストレッチと静的ストレッチがあります。それぞれ目的は違います。運動前にするストレッチと、運動前にしてはいけないストレッチがあります。動的ストレッチをしてみましょう。つま先を10回タッチします。これをすると、筋肉が引っ張られます。脳と筋肉の連携が活発になります。筋肉の温度が上がります。試合前にするストレッチです。筋肉が冷えないようにするストレッチです。一方、静的ストレッチはじわーっと、つま先をタッチしたままで10秒キープします。このストレッチは筋肉ではなく、鍵を伸ばします。動的ストレッチでは腱は伸びません。伸びにくい腱をじわーっと伸ばすことで、筋肉の温度は上がりません。運動後の疲労を取るためのストレッチです。運動前に静的ストレッチをすると、足が上がりにくいとか身体の反応が悪いといったことが起こります。使い分けが大事です。動的ストレッチをレース前にすると、パフォーマンスが上がります」
 この後、田中さんは「ケア不足」について質問しました。「疲労は実感できるものとそうではないものがあります。疲労を気がつかないまま放置すると、けがにつながることになります。身体を休めることが重要です。よく眠る、ちゃんと食べる、ストレスケアをするということです。睡眠は時間と深さが重要です。急に前の日だけ寝ても身体は回復しません。食事はレースの前日は消化のよいものを食べることが必要です。疲労を取るには、お風呂に入る。銭湯に行くと水風呂がありますね。水風呂に入ると筋肉が縮まり、温かい湯に入ると筋肉が弛緩します。これを繰り返します。疲労物質を流してくれます。筋肉は活発に収縮をするので、疲労感が出ますから、それを取るためよく寝ます」
 「寝る姿勢はどうですか」という田中さんの質問には、「治療院で仕事をしていると、枕の質問をよくいただきます。高さや硬さについてです。結論から言うと、合ったものがいいです。まっすぐ立った状態を真横にするのが一番自然な体制です。高い方がいいという人はふだんからあごを引いた状態になりやすい人です。低い枕がいいという人はあごが上がっている方、身体がそっている方です。ふだんの姿勢や体型、くせによって変わってきます。一番簡単なのはバスタオルをたたんで変えてみて、しっくりいく高さを探すことです」と答えました。
 食事については、「運動するとエネルギーを消費します。糖質や脂肪をエネルギー源にして運動します。カロリーが足らないとエネルギー切れを起こします。カロリー摂取が過剰になると蓄積されて脂肪に変わり、体重が増えます。運動に合ったカロリー摂取が重要です。基礎代謝量を測って、それに見合った食事をとる。就寝2、3時間前には食事が終わっている。夕飯が遅いと眠りが浅くなる傾向があります。逆算して生活することが必要です。僕の場合、試合の日は最低5時間前には起床、ウォーミングアップ開始120分前には食事をとり終える。アップは招集開始70分前に開始、10分前に終了するというようにしていました」と話しました。
 最後に、田中さんはシドニーパラリンピックの様子を尋ねました。「女子マラソンの高橋尚子さんの走った競技場です。緊張しますよね。僕はなぜか大観衆が自分の応援をしていると錯覚できました。自己ベストが出ました。緊張がポジティブな方に働きました。準備はかなりしました。動画を見て、イメージトレーニングを多くしていました。例えば、どしゃぶりの日のレースに自分がいたらどう走るかをイメージする。寒い日を想定してイメージをする。周りが大きい選手ばかりの中に自分がいるといった想像の中でレースをする。これを繰り返します。実際の本番では想定しているものがあれば、練習通りにすればいいということになります。ゴールに一番のピークを持っていくことが大事です。最もよいパフォーマンスを出すには、それを踏まえた逆算が必要です。その日、その週、その月、年単位のものもあります。4月にレースだと、3月にはスプリントの練習が入ります。その前にスタミナをつける練習が必要です。前年の秋には身体をつくるトレーニングがあります。週で言うと、日曜日が試合だと、水木で追い込んだ練習をして、金曜日は休み、土曜日は本番を想定した軽い動きをしておくというようになります」
 星野さんはオリンピック、パラリンピックのほか、デフリンピック、スペシャルオリンピックについて、説明をしました。
質疑応答では、東京オリンピック、パラリンピックに向けた盛り上がりについて質問があり、星野さんは「パラリンピックの場合、応援する人は競技をしている人の姿勢への応援が多い。がんばっている姿に対する応援です。リレーは障がいの程度の違う選手4人の混成でやります。銀メダルを取った後の取材で、全盲の方に取材が集中して、違和感がありました。伴走が付いて、アイマスクをして走るので、絵になるということです。現在は『パラバブル』が急に来た感じです。選手のモチベーションが上がることはあります。過去の選手からすると、うれしいことですが、今は浮かれている部分があると感じます。選手は真摯に受け止めて競技力を上げていこうというようになってほしい」と話しました。

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毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトや毎日スポニチTAP-Iなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

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