読者とともにつくりだす「毎日メディアカフェ」
毎日メディアカフェでちょっと一息

  • ホーム
  • ニュース
  • 毎日メディアカフェとは
  • イベントカレンダー
  • イベントアーカイブ
  • アクセス

イベントアーカイブ

3世代で話そう! 子育てのこと

開催日:1月5日(金)18:30-20:00 イベントのカテゴリー:社会・経済

毎日メディアカフェのシンポジウム&ワークショップ「3世代で話そう!子育てのこと」が1月5日、毎日ホールで開かれました。
 政府が検討している幼児教育・保育の無償化。その内容が総選挙での公約と異なることに不満が出ています。子育て世代を中心に、待機児童の解消を優先すべきだとの声も上がっています。ツイッターのハッシュタグ「子育て政策おかしくないですか?」に多くの共感の投稿が集まるなど、当事者の子育て世代以外にも広がり、社会問題化しています。このセミナーは、これから問題に直面する独身の若者、子育て真っ最中の世代、子育て終えた世代など、立場や年代が違う人たちが子育ての現況や経験を語り合う場として設けられました。「GARDEN」との共催です。
 登壇者は4人。天野妙さんは「希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会」代表。3人の女児の子育てと、認知症の母親とのダブルケア中です。仕事も、子育ても、介護も、育夫も、育自にも相手を尊敬する「re(再び)spect(見る)が大切」をモットーに、女性をとりまく社会課題と格闘中の女性です。新居(におり)日南恵さんは慶應大学大学院システムデザインマネジメント研究科在学中の大学院生。2014年にライフキャリアサポート事業などを展開する「manma」を設立。15年からは学生が子育て家庭の日常生活に同行し、生き方のロールモデル出会う体験プログラム「家族留学」を開始しました。「家族をひろげ、一人一人を幸せに」をコンセプトに、家族を取り巻くより良い環境づくりに取り組んでいます。毎日新聞統合デジタル取材センターの中村かさね記者は地方支局や生活報道部などを経て、統合デジタル取材センターで働き方や子育てに関する問題を取材しています。プライベートでは、2人の息子で計8回の「保活」を経験しました。小川 一・毎日新聞取締役(編集編成担当)は横浜支局長、社会部長、販売局次長、東京本社編集編成局長などを歴任。プライベートでは、同期入社の妻との間に授かった2男の子育てに奮闘した「元祖イクメン」として知られます。
 進行役を務めたのはジャーナリスト・キャスターの堀潤さん。元NHKアナウンサーで、「ニュースウォッチ9」リポーターなどを経て、2013年にNHKを退局し、NPO法人「8bitNews」代表になりました。現在、TOKYO MX「モーニングCROSS」キャスター、J-WAVE「JAM THE WORLD」ナビゲーター、淑徳大学客員教授。
 まず、堀さんが「政府は幼児教育無償化、待機児童解消などを掲げていますが、満額回答というわけではない。みんなで知恵を出して提言しようと、この場を設けました。子育て経験があるかないかで分断されたり、子育てを終わったか、子育ての現役かで考えが違うなど、難しい点はあります。しかし、振り返れば、みんな子どもだったのですから、一緒に知恵を出し合いましょう。今日はシンポジウムだけではなく、どんなアクションをすれば課題を乗り越えられるかについて、ワークショップをします。皆さんの力を貸してください」と挨拶しました。
 新居さんは「大学1年の時から、家族留学に取り組んできました」、天野さんは「子育てと、75歳の認知症の母親のダブルケアをしています。保育園の問題は当事者だけの問題になりがちですが、当事者ではない皆さんからのアイデアをいただきたい」、中村記者は「名古屋で警察担当記者をしていた時に長男が生まれました。次男のときを合わせて8回の保活をしました。苦労した当事者でもあるということで、記者としても取材しました」、小川取締役は「今年還暦です。妻が同期入社で子どもが2人生まれ、子育てをしました。当時は社内では逆風があり、苦しい思いをしました。今は新入社員の半数は女性記者です。女性記者が安心して子育てのできる環境をつくりたい」と、それぞれ自己紹介しました。
 堀さんの「まず、ファクトの共有をしましょう」の言葉を受け、中村記者が待機児童問題について説明しました。「待機児童は右肩上がりに増え、2017年4月1日では2万6081人に達しました。潜在待機児童はずっと多いとされています。待機児童の増加は女性の就業率が上がったことが要因です。保活という言葉は2012年5月に毎日新聞で私が使いました。待機児童問題は2016年に『保育園落ちた、日本死ね』のブログが話題になり、一気に社会問題化しました。政府は2013年のプランで計40万人分を確保して2017年度末までに解消する方針でした。参院選時に計50万人分確保に増えました。昨年5月、新しいプランが出て、待機児童ゼロを2020年度末に先送りしました。20年度までに50万人分にさらに22万人分増やし、22年度までにさらに10万人分増やすというプランです。また、幼児教育・保育料を無償化するということが突然出ました。少子化対策ですが、無償化することで子どもが増えるのか。野村総研は無償化すると保育希望者が増え、待機児童が増えることになると予測しています。私自身は無償化に賛成ですが、問題はあります」
 続いて、新居さんは「家族留学」の目的や参加者の声を紹介しました。「学生には、将来のキャリアに関する不安感があります。仕事と子育ての両立が厳しいのかと質問する人が多い。待機児童などのニュースを見て、たいへんだと感じているものの、子育ての当事者と接点がなく、子どもを産むのは厳しいのかなという過剰な不安があります。子育てを知らないので関心を持ちにくい。当事者世代になって苦しむことになるのではないかと心配です」
 天野さんは「そもそも申し込みをしていないと待機児童になれません」と、待機児童の定義を説明しました。幼児教育にかけるお金が対GDP比で諸外国に比べて低いことなどをあげ、「子育てに対する国の思いが不足している」と指摘しました。また、「働きながら子育てしているお母さんと、就労していないお母さんとの間で、線が引かれることがある。就労に関係なく共有できるようにしたい。社会全体で子どもを育てるという大きな目標に向かって進みたい。保育園の問題から今後は学童保育の問題へと移っていきますが、政府と当事者がその課題に全く気づいていない」と警告しました。
 小川取締役は「自分は京都出身、妻は岩手出身で、東京には足場がなく子育てに苦労しました。当時は警視庁担当で、午前2時に帰ると子どもが泣いているという日々でした。 本当にたいへんな人は黙っていることが多いので、声の小さい人に過剰な負担を負わせかねない。育休の長期化をどう考えるかの議論があります。NHKアナウンサーの6年間の育休が話題になりました。会社としては対応策を考えなければなりません。毎日新聞社では、 転勤しなければ管理職になれないというルールがありますが、子育てをしている人は転勤なしでも管理職になれるという特別扱いにするかどうか、検討が必要です」と話しました。
 討議は会場の参加者も交えて行われました。「声をかけてくれる人が周囲にいることの大事さ」を語った参加者の意見に、新居さんは「電車内で泣いている子どものお母さんの気持ちを知らなかったが、家族留学で赤ちゃんが泣く姿を見て、赤ちゃんがこんなに泣くものだと知らなかった、お母さんはごめんなさいと思わなくてもいいと、やさしい眼差しになれたという人がいました」と応じました。
 参加者からは「子どもを誰が育てるのか。企業にも責任を負わせることはありではないか」との意見もあり、小川取締役は「読売新聞社に保育園がある。毎日新聞社も検討しましたが、消防法などの規制があることや、地下鉄東西線のラッシュのたいへんさから、実現しませんでした」と話しました。
 中村記者は「メディアのジレンマ」として、「保護者、保育士、少子化、子どもの育ちの場という側面がありますが、保護者目線に偏る。どうしても保育園に落選した親の声を出してしまう。子どもの声をもっと取り上げたい」と話しました。「市民が政治を変える、市民が動けば社会が変えられるということをメディアはもっと言ってほしい」との参加者の意見に、天野さんは「とてもうれしい言葉です」と答えました。
この後、参加者はグループに分かれて、「課題の設定とその解決に必要なこと」を討議しました。約20分間の議論のあと、各グループはその提言を堀さんに提出しました。
 堀さんはそれを読み上げました。「保育園を増やすだけではなく、ベビーシッターなどのほかの方法を増やす」「小さいうちは母親が面倒をみるという価値観を変える」「子育て世代を見る目を変える」「会社に託児所があるといい」「社会が優先順位を変える」「4月に限らず、希望する時期に入れるようにする。まずは半年に1回にする」「地域の子育てサロンをつくる」「高齢者や地域が子どもをみる仕組みをつくる」「小規模保育を増やす」――これらのさまざまな提案が寄せられました。
最後に、天野さんは「草の根活動をしていると当事者だけで集まりがちになります。今日の皆さんの意見を参考にしたい。皆さんには、子育ての問題を『私ごと』として考えてほしい」、中村記者は「さまざまなご指摘をいただき、新聞の限界と可能性の両方を感じました」、新居さんは「私たちが子育てするころには、保育の質の話や保育園を選べるように進化していくとうれしい」、小川取締役は「オランウータンもゴリラもみな群れで子どもを育てています。いまは核家族で母親ひとりが育てている。そうではなく、群れをつくること、共同体をつくることが大事だと思いました」と感想を語りました。
 堀さんは「初めての試みでしたが、子育てや保育をしている人だけではなく、さまざまな人を巻き込んだ議論で、課題は見えてきたように思います。これからもこうした試みを続けたいですね」と締めくくりました。

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトや毎日スポニチTAP-Iなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

松田まどかのCSR担当者レポート

松田まどかの団体レポート

学びのフェス2017夏

NPO/NGO活動紹介

自治体による企業との取組

次世代を担う学生の活動紹介

活動レポート

毎日メディアカフェとは

毎日メディアカフェを使ってみませんか

協賛されたい企業の方へ

毎日LIVE

プレシーズ

学びのフェス2017夏

EVENT CALENDAR

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
2018年1月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
2018年2月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28      


関連リンク

毎日新聞

小学生新聞

15歳のニュース

15歳のニュース

MOTTAIANAI

毎日新聞 愛読者セット

イーソリューション

プレシーズ

ページtop