読者とともにつくりだす「毎日メディアカフェ」
毎日メディアカフェでちょっと一息

  • ホーム
  • ニュース
  • 毎日メディアカフェとは
  • イベントカレンダー
  • イベントアーカイブ
  • アクセス

イベントアーカイブ

商品テストから見えてくる健康食品の今

開催日:10月3日(火)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

毎日メディアカフェのセミナー「商品テストから見えてくる健康食品の今」が3日、毎日ホールで開かれました。
 「食生活ジャーナリストの会の企画で、国民生活センターの宗林(そうりん)さおり理事が講演しました。宗林さんは1981年国民生活センター入所。商品テスト部部長、消費者庁安全課長を経て、2015年理事に就任しました。厚生労働省薬事・食品衛生審議会委員、化粧品・医薬部外品部会委員、内閣府消費者委員会食品表示部会委員などを歴任しています。
 宗林さんは「健康食品などの被害は他人事ではなく、いつ自分が被害にあうかもしれない、自分のこととして受け止めてほしい」と語り、1947年の食品衛生法制定から現在に至る健康食品に係る法律等の変遷から語りました。特筆すべきこととして、1991年の「特定保健食品(特保)等の創設、2001年の医薬品の範囲に関する基準改正(錠剤及びカプセルが食品として使用可能となる)を挙げました。
 国民生活センターは「商品テスト」で知られています。最初の健康食品の商品テストは1985年、健康食品の衛生面でのテストでした。プルーン・梅肉エキスは興行的に製造されると、種ごと圧搾します。種に含まれるアミグラリン(シアン配糖体)が製品に含まれ、これが問題だと指摘しました。また、当時流行していた酵素飲料は食品衛生法上、清涼飲料水で殺菌の義務があります。生きている酵素が飲料中にないことを明らかにしました。さらに、お茶類には大腸菌群が検出されるものが多い、ハトムギ加工品には発がん物質であるアフラトキシンB1が基準値以上検出されるものがあったといったことを発表し、マスメディアにも広く取り上げられました。
 2000年には「1日分の野菜が摂れる」野菜ジュースは本当かをテーマに調べました。結果は野菜の種類が偏っていたり、野菜のかすが取り除かれるため、かすに含まれる食物繊維やミネラルが減少しているといった問題点が浮かび上がりました。宗林さんは「『野菜〇〇gを使って作った』が正解の表示ではないか。他の飲料の替わりに野菜ジュースを飲むのは○、野菜の替わりに野菜ジュースを飲むのは×というのが私の結論です」と語りました。
 同年、女性ホルモン様の作用があるとうたったザクロの健康食品を調べました。結果は代表的なエストロゲンは検出されませんでした。「ホルモンは悪玉になったり、すごく良いと言われたりして、消費者は揺れています。当時は環境ホルモンがとても注目され、どう排除するかという運動が起こっていました。一方、女性ホルモン様の作用があるという健康食品に人気があるのも事実です。中学生の女の子に牛乳を飲ませるなということを言う人がある一方、よいという人もいます」
 商品テストの結果の公表は、しばしば事業者からの反発を招きます。宗林さんは「そのころは、帰りの夜道は怖かったです。私は変装していました。あまりにも報道の影響が大きくて、事業者の担当者が『国民生活センターへの対応が悪かった』と上司に責められて行方不明になったという出来事もありました」と秘話を打ち明けました。
 2005年には、キダチアロエの健康食品中の下痢成分の調査をして、過剰摂取は身体被害につながることを明らかにしました。2008年には関節によい健康食品とされるコンドロイチン硫酸のテストをしました。サメ由来のコンドロイチン硫酸を含む原材料を配合していると表記された16銘柄のうち6銘柄はサメではなく陸生哺乳動物由来でした。また、コンドロイチン硫酸量は食品によってばらつきが大きいことが分かりました。「6銘柄はサメではなく、ブタと思われる哺乳類です。ブタ由来のものだと表示したら売れないのかなと思いながら発表しました」
 国民生活センターは各地の消費生活センターからの問い合わせや商品テスト依頼に応えます。30近い医療機関から年間約8000件の情報を収集しています。同じような事故などが何件かあるとデータベースに照合します。例えば、ショッピングカートによる子どもの転落・転倒事故がしばしば起こっています。頭部外傷だと大きな事故になります。そこで、子供用座席の高さと、そこから転落したときの衝撃度を測ります。床がコンクリートだと座席は72cm以下にするべきだという結論になります。「アシストが強すぎる電動自転車」の問題も提起しました。「ネット通販で買った電動アシスト自転車が、自分でこいでいなくても車輪が回ってしまう」という相談がありました。電動アシスト自転車のアシスト力が強すぎるために、危険な事態が起こりうるのです。「型式認定を取っていなくても走れる」という問題が根底にあります。
 ホットな話題の一つは水素水。相談件数は年々増加しています。商品テストでは、水素水10銘柄を調べました。アルミパウチ6銘柄、アルミボトル2銘柄、ペットボトル2銘柄を調べたところ、アルミパウチ3銘柄で表示濃度に満たない水素濃度でした。ペットボトル2銘柄では、水素が検出されませんでした。「開封していなくても、水素濃度はだんだん減っていきます。コップに入れたら、30分で全てなくなってしまいます」といいます。
消費者が見落としがちなものとして、「摂取条件」があります。例に挙げたのはキシリトールガムです。「1回に2粒を5分かみ、1日7回を目安にお召し上がりください」との摂取条件で、「虫歯予防」をうたっています。現実には難しい摂取条件です。
 最近相談が増えているのは「お試し」のつもりが定期購入になるという事例です。ホームページに「1回目無料、送料500円のみ」と書かれているものの、最後のほうに「定期購入が条件」と記載されていて、定期購入を強いられるというケースです。
 最後に、いま問題化している「プエラリア・ミリフィカ」について報告しました。以下は毎日新聞7月14日記事です。

【国民生活センターは13日、美容効果があるとされる植物「プエラリア・ミリフィカ」を原料とするサプリメントを飲み、生理不順や不正出血などの健康被害が出たという相談が、今年4月までの約5年間に209件あったと発表した。10~20代が半数以上を占めた。「ホルモンバランスが崩れる恐れがあり、安易な摂取は控えてほしい」と呼び掛けている。
 プエラリア・ミリフィカはタイ原産の植物で、根に女性ホルモンの一つ「エストロゲン」と同じ働きをする成分を含む。タイでは主に更年期女性のための民間薬だが、日本ではバストアップ効果があると宣伝され若者にも人気がある。
 国民生活センターによると、被害相談は2015年度以降急増し、昨年度は94件。不正出血があり子宮内膜が厚くなっていると診断された(30代)▽生理が2カ月遅れている(10代)▽発疹が出て医師に摂取を止められた(20代)――などがあった。】

 宗林さんは「プエラリア・ミリフィカの原料はタイ原産のクズ科植物です。通販で定期購入して、初回分を飲んでいると大量の不正出血があった、生理が遅れる、生理が止まり服用をやめたら回復したといった被害が報告されています。健康食品で湿疹が出るとかはよくありますが、不正出血などは珍しいです。タイの大学に行き、分析したところ、12銘柄中10銘柄でホルモン活性がみられました。量は銘柄によってばらばらでした。原材料は明らかに人体への作用があるものです。これを飲むということは、自分の体で人体実験をしているようなものです。専門家からは、販売禁止にする、分析して成分を一定に保つことを条件にする、食品安全委員会に諮問すべきだという意見がありました。明らかに身体作用がある原材料を加工した健康食品には、十分に気をつける必要があります」と指摘しました。
 質疑応答では、消費者の取るべき行動などについて問われ、「国民生活センターには発信力はありますが、権限はない。消費者がどう判断するかが全てです。消費者のセルフエデュケーション(自己教育)は大切です。医薬品は個別に審査・承認されますが、健康食品にはそれがない。飲んだらこうなるということを確かめないままに飲んでいる方がどれだけ多いのか。他人事ではなく、自分のこととして受け止めることが大切です」と話しました。
国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日メディアカフェでちょっと一息

毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトや毎日スポニチTAP-Iなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

松田まどかのCSR担当者レポート

松田まどかの団体レポート

学びのフェス2017夏

NPO/NGO活動紹介

自治体による企業との取組

次世代を担う学生の活動紹介

活動レポート

毎日メディアカフェとは

毎日メディアカフェを使ってみませんか

協賛されたい企業の方へ

毎日LIVE

プレシーズ

学びのフェス2017夏

EVENT CALENDAR

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            


関連リンク

毎日新聞

小学生新聞

15歳のニュース

15歳のニュース

MOTTAIANAI

毎日新聞 愛読者セット

イーソリューション

プレシーズ

ページtop