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「校閲記者の目」出版記念 校閲記者トークイベント

開催日:9月25日(月)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:記者報告会

毎日メディアカフェの「『校閲記者の目』出版記念・校閲記者トークイベント」が9月25日、千代田区一ツ橋1の毎日ホールで開かれました。
 毎日新聞校閲グループはインターネットサイト「毎日ことば 漢字クイズと日本語の話題」http://www.mainichi-kotoba.jp/を運営しています
 また、ツイッター@mainichi_kotobaでも発信しており、約4万8000人のフォロワーがいます。これらで発信したことをまとめ、新たにコラムを加えた「校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術」(毎日新聞出版)が9月1日、出版されました。トークイベントはこれを記念して開かれました。
 はじめに、小川一・毎日新聞社取締役が「校閲の仕事は言葉の文化を世の中に発信する仕事、原稿の間違いを直す仕事です。いま、世界中にフェイクニュースが広がっている中、新聞はここまで正しさにこだわっている、それを担っているのが校閲です。校閲グループはブログ、フェイスブック、ツイッターなどを自主的にやっています。今日はその心意気を感じ取ってほしい」と挨拶しました。
 トークイベントに登壇したのは、岩佐義樹、高木健一郎、平山泉のベテラン校閲記者3人と、若手の渡辺みなみ、斎藤美紅記者の計5人。
 トークの司会は本を担当した毎日新聞出版の峯晴子さんが務めました。峯さんは「校閲ガールのドラマを見て、校閲の仕事がすごいと思いました。校閲グループがツイッターで発信していることに気づき、ぜひ本にしたいとお願いしました。おかげさまで、重版が決まりました。本日は第1部は執筆に関わったベテラン記者が制作秘話を語り、第2部は若手校閲記者が校閲記者の仕事について話します」と述べました。
 最初に話した平山記者は、本での失敗談を明かしました。本の中にあえて間違っている個所をいくつも入れたダミー紙面(米大統領選の結果を報じる号外)が載っています。読者に校閲の仕事を体験してもらうためです。後に間違っている部分を解説しているのですが、題字下の日付が「11月10日(木)」とあるべきところが、「11月10(木)」となっていたのを、校閲のプロが見逃していたのです。平山記者は会場に「読んだ方で間違いに気づいた方はいますか」と尋ねると、手が挙がりました。平山記者は「校閲を頼んだ部内の先輩も気づきませんでした。改めて校正おそるべしを痛感しています。2刷りで解説に加えました」と説明しました。
 高木記者は「実は2年前にも本にしないかという話がありました。校閲グループのツイッターが面白いということで、出版の編集者が言ってきました。ツイッターをもとにできないかと言われましたが、それだとどこにでもある雑学的な、お役立ち本と大差がなくなってしまう。ツイッターでは動きがあるから面白いが、本にすると面白くないということでやめました。今回話をいただいて、直る前の状態をさらけ出していいのかという不安があり、ためらっていたのですが、あれよあれよという間に本になりました。雑学本とは違った面白い本になったと自賛しているのですが。今までの日本語の本とは違うものになったと思います」と話しました。
 岩佐記者は「ツイッターは画像を入れた方が読まれるということで、間違った原稿の原本の写真を載せたのですが、いつか上層部からだめと言われるのではないかと危惧していました。今に至るまで何も言われていないので、大丈夫だと思います。特殊な直しは載せてもあまり意味がないので、誰もが間違いやすいものを積極的に取り上げています。毎日新聞としてやる意義は、毎日新聞は日本で最も歴史のある新聞ですので、新聞の誤植が日本の誤植史とつながるところがあるということだと思います」と語りました。
 峯さんが感じたことは「校閲記者たちの真剣さが半端ではない」ということでした。
 岩佐記者は「私が入社したころは誤字脱字を見つける職場でした。活字の『ひっくり返り』を見つけるのが第1の仕事でした。活版時代で鉛の活字を組んでいました。漢数字の『一』のひっくり返りを見つけるのが上手い先輩がいました。田んぼの田のひっくり返りも見つけにくいです。これは校閲の『校』の部分で、『閲』の部分もないわけではなかったですが。固有名詞の間違いが目から飛び込んでくるという先輩もいました。固有名詞の間違いは恐ろしいと今でも思います」、平山記者は「私が入ったころは転換期で、『原稿の通りだからいい』という風潮がないわけではなかった。ワープロ原稿になって、原稿通りになっているのは当たり前で、事実などを調べることが中心になりました。今は社内で校閲が信頼していただけるようになり、仕事がやりやすくなりました。(校閲から)間違っていると言われることを快くは思わないはずですが、向こうから謝ってくることもあります。だからこそ、根拠を持って出稿部に行かないといけないと思っています」、高木記者は「校閲は独特の雰囲気がありました。執念深い人が多いですね。くらいついたら、なかなか離さない。そういう人が校閲に向いているのでしょうね」と話しました。
 第2部は「校閲ガール」2人の話が中心です。どうして校閲記者になりたいと思ったのか。斎藤記者は「最初は取材記者を目指していたのですが、話を聞いているうちに自分のやりたいことと違うように思いました。校閲の仕事は読みやすい新聞を作る、表に出るよりも裏で支える仕事のほうが自分に向いていると考えました」、渡辺記者は「校正の仕事を小説で知りましたが、主人公はアルコール依存症でしたから、この小説で校閲にあこがれたわけではありません(笑)。別の新聞社の補助員というアルバイトをしていて、整理さん(編集記者)は怒っている人が多くて、校閲の人は静かに怒っている感じで、いいなと思いました。その新聞社ではなく毎日新聞に入り、その新聞社には申し訳ないのですが」と振り返りました。
 実際に校閲の仕事をしてみて、渡辺記者は「外から見ていると校閲がどんな仕事をしているか分からない。他人の原稿を直すのに抵抗がありましたが、いろいろな人の目で見た方がよいものになると思っています。先輩たちがみなスーパーマンに見えました」、斎藤記者は「日本語を直すことに特化しているものと思いきや、そうではありませんでした。調べることが楽しいです」と感想を述べました。
 失敗もありました。渡辺記者は「やばかったのは、間違いを作り出してしまったことです。鳩山首相(当時、鳩山由紀夫氏)の名前を補う直しを自分で入力したのですが、紀が起になっていて、終わったなあと思いました」、斎藤記者は「2年目のとき、『党首に聞く』で党首の名前を整理者が手打ちした時に間違えて、私も気づきませんでした」。平山記者は「失敗した後は、時間を取り戻したいと思いますね。しかし、そうした経験があとに生きるはずで、若い人たちは成長するはずです」と励ましました。渡辺記者は「山のように仕事があって、成功体験を積み重ねて、ようやく仕事ができるようになったのは5年目ぐらいです。校閲グループは自己評価が低い人が多くて。赤字を入れる仕事はハイになってくるというのがあります。先輩で、出稿される予定のことについて下調べをしている人がいて、こつこつと仕事していて、すごいなと思います。編集局が大ニュースで“お祭り”になっているとき、一緒にお祭りになっていると間違いがあるので、自分のペースを崩さない。焦るとケアレスミスが起こるので、気をつけています」、斎藤記者は「失敗しても落ち込むのはやめよう、次の日の仕事を頑張ろうと気持ちを切り替えることができるようになりました。仕事をしているうえでの達成感は、例えば、運動面を担当していると、ものすごいデータがあるのですが、それを調べきった時は達成感があります。ノートを作って、ラグビーのポジションを書いてみたりしています。書くことによって覚えたり、思い出したりします」と話しました。
 校閲記者の仕事について、先輩記者たちはどう思っているのか。高木記者は「編集者だと取材先、ライター、カメラマンの予定を調整したのに、ライターが行けなくなったと連絡してくるなど、取材が終わるまで息が抜けない。校閲の場合はそれがない。一方、仕事は山のようにあり、一つのミスを見逃せば0点です。校閲の場合、達成感があまりないですが、紙面になってしまえば、どうしようもないので、切り替えはしやすい仕事だと思っています」、岩佐記者は「校閲の仕事は日本語の奥深さ、魅力に毎日触れられる」、平山記者は「言葉が変わっていくところを見ている。調べていることがどこかで役に立つと思っています」と話しました。また、得意分野の有無について、平山記者は「スポーツ面は苦手です。どうしてもなかなか覚えられなくて、よく知っている人よりは遅いのですが、知っているとむしろ見落とすことがあります。毎日新聞は担当分野を決めていないので、今日はスポーツ面、明日は経済面といったようになります。素人であることはむしろ大事だと思います」と考えを述べました。

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毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトや毎日スポニチTAP-Iなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

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