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元村有希子のScience cafe「地球外生命は存在する! 命はぐくむ星の話」

開催日:7月14日(金)18:30~20:00 イベントのカテゴリー:一般公募イベント

 




 毎日メディアカフェのイベント「元村有希子のサイエンスカフェ・地球外生命は存在する!命はぐくむ星の話」が14日、千代田区一ツ橋1の毎日ホールで開かれた。
 元村有希子・毎日新聞科学環境部長が専門家から科学の話題について聞くシリーズ企画第2回で、今回のゲストは国立天文台天文情報センター普及室長の縣秀彦さんです。縣さんは1961年、長野県生まれ。東京学芸大大学院修了(教育学博士)。東京大学教育学部付属中・高校の理科教諭などを経て99年より国立天文台勤務。「科学は文化」を掲げて活動を続け、「面白くて眠れなくなる天文学」(PHP出版)、「地球外生命は存在する!宇宙と生命誕生の謎」(幻冬舎)、「星の王子さまの天文ノート」(河出書房新社)など多数の著作があります。
 イベントでははじめに、縣さんが国立天文台三鷹本部にある大学共同利用機関法人自然科学研究機構アストロバイオロジーセンターについて説明しました。センターは2015年度に設立されました。アストロバイオロジー(宇宙生物学)とは、天文学と生物学の複合研究分野で、地球外生命の探査、生命の発生の可能性、生命の起源などを研究する分野です。同センターはアストロバイオロジー研究者集団の中核拠点です。
 最初の話題は「地球の生命はどこで生まれたのか」です。縣さんは1920年の宇宙に関する大討論会のことを話しました。シャポレーという学者は「天の川銀河が宇宙全体」と主張、カーチスという学者は「銀河が宇宙にはたくさんある」と主張しました。現在では、宇宙には無数の銀河があることが分かっています。この論争と同様に、生命がどこで生まれたのかについては、いくつかの説があります。代表的なのは、「原始海洋の深海底」(深海底説)、「原始大陸の火山地帯」(温泉説)です。「日本では深海底説が強いですが、疑っている人も多くいます」とのことです。
 続いては、「生命の定義」。(1)他界との間に境界を持つ(2)自らが複製を作る(3)代謝をする――を満たすのが生物である。これに、「進化する可能性がある」を加える説もあります。
 元村さんは「私は生命というのは、軟らかいというイメージがありますね。硬い金属とは違う。細菌とか縣さんは軟らかくて熱があって」と反応しました。
深海底説、温泉説のほか、「生命は宇宙からやってきた」という「パンスペルミア仮説」もあります。彗星からアミノ酸が見つかるといったことから誕生した説です。しかし、宇宙説には「生命そのものが宇宙空間で耐えられるか」という難題があります。
元村さんは「太陽系の中にいるかどうかをまず確かめる必要がないでしょうか」と提案しました。縣さんは次のように説明しました「月にはいません。大気がないので。火星には大気はわずかにあるが、水は地下に凍結しています。バクテリア程度なら生存可能で、可能性はゼロではありません。NASAは火星に宇宙飛行士を行かせたいと思っています。これは困ったことです。日本が協力を求められますので」。
元村さんが「他の研究予算がなくなるからですか」と問うと、「人間が行くことには危険性があります。人間が乗るかどうかで予算は桁違いに大きくなる。ロボットが行くので十分です」と答えました。
 太陽系内の続きです。木星の衛星エウロパには海があり、そこで生命が見つかるかどうかが注目されています。土星探査機カッシーニの探査により、土星の衛星エンケラドスには有機物があると確認されているそうです。
 太陽系外ではどうでしょうか。太陽系外惑星は1995年、スイスの天文学者ミシェル・マイヨールとディディエ・ケロズによって発見されました。2017年4月までに見つかった太陽系外惑星は3600個を超えています。「このうち、液体の水があるなど生命誕生の条件がある惑星は10~20個あるとみられます」
 ハビタブルゾーン(生命居住可能領域)という概念があります。これは恒星からの距離がちょうどよく、水が液体のまま惑星の表面に存在できる領域のことです。太陽系の場合、太陽からの距離が0.8~1.5天文単位程度とされます。天文単位は太陽と地球の平均距離のことで、約1億5000万kmです。生命が存在するには、ハビタブルゾーンにある惑星で、液体の水と有機物の存在、適切な温度がなければなりません。太陽系外惑星の生命を探す計画として、切手サイズの宇宙船を4光年離れた惑星に送る技術開発をしているグループがあるそうです。
太陽系外惑星に生命は存在するのか。会場に来ていた国立天文台の大石雅寿博士に意見を求めました。大石さんは45m電波望遠鏡を用いて、星が形成されている領域の「分子雲」を調べ、そこにアミノ酸の一つグリシンの前段階の化合物であるメチルアミンを検出することに世界で初めて成功しました(2014年)。大石さんは「ハビタブル惑星の表面には生命が存在するに違いないから、どうやって検証するかを考えています」と答えました。
 参加者には入場の際、ポストイットが配られ、「あなたが考える地球外生命の絵を描いて下さい」と呼びかけました。参加者の描いた絵をもとに、縣さんが論評しました。昔からあるタコのような「火星人」を描いた絵がありました。これには「重力が小さいから体重が軽くなる、頭が大きいというのは知的生命体にふさわしい」と好意的(?)な評価でした。
 地球外生命の研究にはどんな意義があるのでしょうか。縣さんは「僕が今までやってきた伝える活動は、天文学を通じて夢や希望を持つことによって何かを乗り越えるということです。今は息苦しい時代になっています。地球上で争いがたくさん起こっています。余裕がなくなっているので、思いやり、他者を理解することにうとくなっている。地球外に生き物がいるとなると、ちょっとした違いはどうでもよいかという気になるのではないか、人間の意識や考え方が影響を受けるのではないでしょうか」と話しました。
 大石さんは「天文学者としての興味、おっさんとしての興味に分けると、素朴な好奇心、私たちの友達がいたら嬉しいな、一人で暮らすのは心細いが、友だちがいろいろいると楽しいというのが、おっさんとしての興味です。天文学者としては、科学の目で地球の外から見ることによって、私たち自身を詳しく知ることができる。他の惑星の生命を知ることができたら、生命とは何かが詳しく分かる。知的生命体は宇宙のどこかにはいると思います。接触できるかどうかは平均的な距離が3000光年という説があります。物理的にコンタクトを取るのは難しいでしょう」と語りました。
 「私たちは何かということに戻りますね」。元村さんはそうまとめました。
 国立天文台はTMT計画を進めています。太陽系外惑星を直接撮像できる高精度の超巨大望遠鏡を2027年に稼働させる計画です。これにより、太陽系が惑星の研究が一気に進むかもしれません。
http://tmt.nao.ac.jp/



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毎日新聞東京本社1階にある「MOTTAINAI STATION」を毎日メディアカフェとして午前11時から午後6時(イベント開催日は午後8時30分)まで開放しています。新聞や雑誌を読んだり、タブレット端末で毎日新聞ニュースサイトや毎日スポニチTAP-Iなどを検索したりできます。イベントは全て無料で参加できます(予約制、申し込み順)。

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